2010年12月11日

食える数学 (神永 正博)

総得点 (15点満点) : 9 点

内訳
文章 (1-5) : 3 点, 内容 (1-5) : 3 点, 感動 (1-5) : 3 点

数学。

そうコトバを発するだけで、人によって様々な反応を示すから面白い。日本では特にネガティブな反応を示す人が多いように思う。中にはこう吐き捨てる人もいる。

「数学なんて、社会にでて最も役に立たない教科だ!!!」

コレに対し、数学の得意な人の反応もマチマチである。最も過激な反論としては、次のようなものがある。

「数学は高崇な学問だ。バカなヤツには理解できない。私の数学定理がはるか将来に、なんの役に立たなくていい。むしろ、私の数学が応用の奴隷に成り下がることの方が、私にはとても耐えられない。」

数学者の著者も最初はそう思っていたものの、そんな態度はよくないと思い直し、いかに数学が社会の役に立っているかを述べようとし書いたのが本書である。

ただ、本書から著者が数学を愛している気持ちは伝わってくるものの、私としては内容に物足りなさが残った。というのも、ここで紹介されている数学で、すごく役に立っていそうに感じたのが因数分解だけで、それ以外は専門的すぎて一般の人には伝わりにくいからである。私は物理系の研究者なので、数学の重要性は十分なほどに実感している。数学がないと物理のブの字も理解出来ないからだ。しかし、本書にでてきたフーリエ変換や固有値解析の重要性について、文系気質の強い自分の親や親戚が本書を読んで理解できるとはあまり思えない。工学部系の学生なら本書の読者としては適しているように思う。

以下に、因数分解が果たす役割と、中・高校生のための数学の鍛え方を紹介してみる。

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2010年09月05日

ポスト・ヒューマン誕生 コンピュータが人類の知性を超えるとき (レイ・カーツワイル)

総得点 (15点満点) : 15 点

内訳
文章 (1-5) : 5 点, 内容 (1-5) : 5 点, 感動 (1-5) : 5 点

2010年9月号のクーリエ・ジャポンに"シンギュラリティ(特異点)"なるコトバが出てきた。その記事を読んでから、シンギュラリティという考え方に多大なる興味をもつようになってしまった。その考え方を提唱しているのが、本書である。

まず本書を手にして最初に驚くことが、その分厚さである。一瞬、百科事典かと思わせるほどのボリュームと威圧感で購入者の心を試す。見事に返り討ちにあった私は、本書の購入をためらい、その10分の1程度の厚さしかない「レイ・カーツワイル 加速するテクノロジー」という本を買ってしまった(みんビズ!の書評はこちら)。しかしその本は、薄いだけあって内容的に物足りず、結局、本書を購入する決心をつけたのであった。さあいよいよ覚悟を決めて本書を購入するぞといきり立ったものの、第二の関門が待っていた。大型の書店で購入しようとしても、なかなか在庫がないのだ。

出版社はよっぽど売る気がないんだな〜、そう思ってなんとか手にいれた本書を読むと、あることに気づいた。出版社は、本書がベストセラーなんぞになってシンギュラリティが有名なってしまうことをきっと恐れたのだ。たしかに、本書はあまりに刺激的すぎる。まるでSF小説を読んでいるかのような感覚に見舞われる。しかし、SF小説と違うのは、科学的根拠に基づいて論理を展開しているため、ただの空想と片付けることができない点である。もし本書が広く一般の人に普及してしまったら、社会問題にまで発展してもおかしくない。そこで出版社は、600ページもある本書をあえて一冊にまとめることで、見た目に威圧感を与え、極力、本書が売れないように仕向けたと考えれば納得がいく。

それはさておき、以下に本書で述べられていた科学的な視点を紹介してみる。


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2010年08月21日

「夜ふかし」の脳科学 子どもの心と体を壊すもの (神山 潤)

総得点 (15点満点) : 12 点

内訳
文章 (1-5) : 4 点, 内容 (1-5) : 4 点, 感動 (1-5) : 4 点

夜9時ー。

私:「お、もう9時になってしまった。寝る時間だ。さ、電気消して寝るぞ」
息子:「やだ。もっと遊ぶ。」
私:「赤オニさんがきちゃっても知らないよ。」
息子:「えっ。こないよ。」
私:「じゃあ、お父さんが電気消しちゃおう。」
息子:「やだ、自分で消す。」

リビングの電気を消して、寝室へ向かう...。

息子:「トイレいきたい」
私:「えっ?トイレ?漏れる前に急ぐゾ。」

しばらく息子のトイレを一緒につきあう...

私:「よし、じゃあ寝ようか」
息子:「あ、お茶(麦茶)のみたい」
私:「お、お茶?。しょうがないな....」

しばらく息子のお茶を飲むのにつきあう...

私:「さ、寝るか」
息子:「なんか、音楽聴きたい。はたらくくるまがいい。」
私:「はたらくくるまは明日の朝起きるときね。今はこれ」

といって、ブラームスの子守歌(このサイトで視聴できる)を流す...。3歳の息子はしばらくモゾモゾするも、やがて寝息が聞こえてくる。同時に自分も疲れて寝てしまう...。

子どもを寝かしつけるのはなかなか骨が折れる。勝手に寝てくれれば助かるものの、なかなかそうはいかない。しかも我が家の息子は、眠そうにしているくせになぜか"寝たくない!"と言い張る。子どもを寝かしつけるのは大変だし、起きたいなら好きなだけ起きていればいい...。
という気持ちになりそうなったら、本書を手に親としての責任を噛みしめたい。本書は、夜ふかしが子どもの心と体の発達にどれだけよくないかをしっかりと説明してくれる。以下にその概要をまとめてみた。

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2010年05月01日

生物と無生物のあいだ (福岡伸一)

総得点 (15点満点) : 15 点

内訳
文章 (1-5) : 5 点, 内容 (1-5) : 5 点, 感動 (1-5) : 5 点

以前、COURRiER Japon 訪問イベントに参加したとき(詳しくはこちらの記事をどうぞ)、同じ書評ブロガーのkenkura@LIFE IS A MACGUFFINさんが、福岡伸一氏の本を絶賛していた. 最近は理系関連本を読みたい気分だったので、本書を購入してみた.

内容はタイトルにもあるとおり、"生物と無生物との違いは何か"を追い求めた生物学系の読み物. 野口英世にまつわる研究成果の真相から始まり、二十世紀における生命科学史上最大のインパクトを与えたDNAの二重ラセン構造の発見、そして生物と無生物との違いを説明しうる細胞の動的平衡について、生物学的な知見が述べられている. 生物学的知見以外にも、ところどころに科学にまつわるゴシップネタや研究者の悲惨な生態も紹介され、読者を飽きさせない工夫が施されている. 全体が、まるで詩を読んでいるかのような情緒豊かな文体で構成され、生命の神秘を余すとこなく表現している. 文系理系を問わず楽しめる、奥ゆかしい本である.

以下に、科学的な視点で本書を内容を記述してみる. ビジネス的視点はみんビズ!の記事をどうぞ.


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2010年03月27日

完全なる証明 100万ドルを拒否した天才数学者 (マーシャ・ガッセン)

総得点 (15点満点) : 15 点

内訳
文章 (1-5) : 5 点, 内容 (1-5) : 5 点, 感動 (1-5) : 5 点

ビジネス的な視点による書評はみんビズ!の記事をどうぞ.

先日、私が研究室の同僚と雑談しているときに、ふとポアンカレ予想の話題になった. そのとき、そこにいた先輩研究者にススメられたのが、本書である. その先輩の話によると、本書は、ポアンカレ予想を解いたロシアの天才数学者ペレルマンの生い立ちに焦点を当てており、天才数学者の憎めない人柄がよくわかると言っていた. ということで、ススメられるがままに読んでみた.

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2009年12月11日

理系のための人生設計ガイド (坪田 一男)

総得点 (15点満点) : 12 点

内訳
文章 (1-5) : 4 点, 内容 (1-5) : 4 点, 感動 (1-5) : 4 点

先日、とある学会に参加したとき、年輩の研究者に"君みたいな若い人はいまのうちに読んでおいた方がいい"と言われて、この本を薦められた. 早速、学会の合間をぬって、近くの本屋で本書を購入した.

内容はタイトル通り、理系の研究者がどのように人生設計をたてていくかということ. おそらく最大のポイントは、研究者といえど、ただ自分の好きな研究だけをしていてはだめだよ、ということだろう. 自分の好きな研究を続けるためには、それなりの戦略や人脈、さらにはインフラ整備といったことも知る必要がある. このことについて、本書では著者の経験をふまえた説明がなされており、若手研究者にとって示唆に富む本である.

この本による人生設計ガイドを簡単に書いてみよう. まずは、自分の最終目標が何かをはっきりさせる. 著者はそれが"慶応大学の教授になること"だったようである. 次に、その目標を実現するための計画をたてる. 計画をたてるとき、最終目標を実現するために必要なスキルを考慮し、そのスキルもしくは実績をどれくらいの年齢のときに手に入れるかを決める. 必ずしもそうなるとは限らないものの、ひとつの道筋としてこのような計画目標と呼ぶべき人生設計を提示しておく. 例えば、"35才でアメリカに留学"といった漠然としたものでもよい. そういった小さな目標が決まれば、あとは計画に沿って実行し、最終的な目標を実現するだけである. 多少、途中で変更があるかもしれない. それでも実際に紙に書いて決心することは重要であると著者は述べている.

これを読んで、やっぱり世の中は広いと思った. まさに自分がやりたいなと思っていることを著者はすでに実践しているのである. それは、研究者も経済的に自立して自分の好きな研究をしながら社会に貢献する必要がある、ということである. ロバートキヨサキ氏の金持ち父さん貧乏父さん (by amazon)を読んだとき、私はマネーのパワーとその使い方を知った. 本書の著者も、この"金持ち父さん"の本を読んで経済的自立の必要性を学んだそうである. そのため、本書の基本となる考え方は、"金持ち父さん"に近い. 本書は金持ち父さんの研究者版、いわば"金持ち研究者"といったところである.

ただ、文章を読む限り、著者は軽そうな人だな〜という印象を受ける. たいてい、こういう軽い印象の人はポジティブ思考で行動力があるように思う. 実際に、著者のモットーも"ごきげんに生きる"ことだそうだ. もしかしたら、こういった著者のような軽い感じの人が自分の近くにいるとちょっと暑苦しく感じるかもしれない. でも私はこういう人が結構スキだったりする.

以下に、私の決意のようなものをちょっと書いてみる.

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2009年10月24日

新 物理の散歩道 第1集 (ロゲルギスト)

総得点 (15点満点) : 12 点

内訳
文章 (1-5) : 4 点, 内容 (1-5) : 4 点, 感動 (1-5) : 4 点

科学モノをちょっと読みたくなったので、雑誌考える人 2009年 08月号でも取り上げられていた、物理の散歩道を読んでみた. 物理の散歩道は岩波でシリーズ化されていたものの、その後、新物理の散歩道シリーズとして、中央公論社から出版されることになったようだ. 私が手にしたのは、さらにその後に、ちくま学芸文庫から再出版された本である. 最初に岩波から出版された物理の散歩道は1963年発刊という、今から約50年も前であることから、長く人々に愛されつづけてきた様子がうかがえる.

内容は、物理学者達がつづった、エッセイと雑談と随筆を混ぜたような短編集. 著者名のロゲルギストというのも、この物理学者達を総称してつけた名前である. 複数の著者がもちまわりで原稿を書いてあるため、著者によって原稿の色合いや難易度が大きく異なる. 実際に実験を行った本格的なモノから、人間がミリメートルの世界にいくとどうなるかといったSFモノまでと多種多様である. 昔ながらののんびりとした雰囲気で、物事をじっくり考える時代を代表するような、そんな感覚にとらわれる短編集である.

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2009年07月31日

Physics of the impossible: Part II & III (Michio Kaku)

7月下旬に海外出張でカナダに行ってきたので、久しぶりの更新となってしまった. この出張に備えて英語に慣れる必要があったので、以前に途中まで読んだ Physics of the Impossibleの続きを読んでみた.

前回までの Part I では、今後100年くらいで実現可能なテクノロジーについて述べていた. 今回紹介するPart II および III では、今後100年では実現できないであろうテクノロジー、もしくは現在の物理学の枠組みでは不可能なテクノロジーについてである. 以下にPart II および III で紹介されていたテクノロジーについて簡単にまとめてみた.


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2009年07月04日

いかにして問題をとくか (G. ポリア)

総得点 (15点満点) : 11 点

内訳
文章 (1-5) : 2点, 内容 (1-5) : 4点, 感動 (1-5) : 5点

今回は、私のお気に入りブログの運営者であるsimpleggさんが興味を示していた本である. 日経アソシエでは問題解決能力を鍛える本として紹介されていた. タイトルにもあるとおり、問題をどうやって解くかを説明した方法論で、数学の最も基本となる考え方が示されている.

数学というと、"数学なんて世の中でもっとも役に立たない学問だ"と仰る方をときどき見かける. どうしてそう思うのと聞いてみると、例えば、"高校時代に習ったsin(サイン)やcos(コサイン)なんてオレの今後の人生で役に立つとは思えない"というのが理由らしい. 私が思うに、高校数学で習うsinやcosなんてのはただの道具にすぎず、数学の本質はそういった道具をどう利用して問題を解決するかを考えることだと認識している. この本はまさに私が数学の本質と考えていることを題材として扱っている.

そういう意味では私にとってものすごく共感のもてる数学書であり、また、この本を読むことで気づかされることも多くたいへん参考になった. ただ、悲しいことに、文章があまりにも直訳すぎて読みにくい. 例えば、"〜しなければならない"という言葉が多用されており、明らかに"must"をそのまま訳しただけのような印象をうける. 日本語としての不自然さが目立ち、それならいっそのこと原著に挑戦したほうがよかったとさえ思ってしまった.

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2009年05月16日

Physics of the impossible: Part I (Michio Kaku)

総得点 (15点満点) : 12 点

内訳
文章 (1-5) : 4 点, 内容 (1-5) : 4 点, 感動 (1-5) : 4 点

本作品は、カクミチオ氏による前作"パラレルワールド"に続く第2弾. "パラレルワールド"を読んで以来、すっかりカクミチオ氏のファンになった私は、ちょっと背伸びして原著(英語)に挑戦してみた.

本作品は、スタートレックやスターウォーズといったSF作品に登場するテクノロジーについて、理論物理学者の著者が物理学を交えて分かりやすく解説している. そのテクノロジーのうち、人類が将来実現可能かどうかという視点で、次の3つにカテゴリー分けしている.

カテゴリー I: 21〜22世紀までに実現可能なテクノロジー
カテゴリー II: 理論的には遠い将来に実現されそうなテクノロジー
カテゴリー III: 現在の理論では不可能なテクノロジー

さすがに背伸びしただけあって、カテゴリーI を読むだけでも2ヶ月以上もかかってしまった. そんななので、全部読み終わるには、あまりにも時間がかかりそうである. とりあえずは、カテゴリーI だけを今回ここで書くことにして、 残りのカテゴリーIIとIIIは、次の機会にしよう. そのほうが、のんびり読めるし.

まず、カテゴリーI に分類されたテクノロジーが全部で10項目あるので、下記に列挙してみる. 各項目は、それと関係したテクノロジーに関する日本語wikiへ飛ぶようにしてみた. 私のお粗末な日本語訳も書いてみた.

1. Force Filed (バリア)
2. Invisibility (透明人間)
3. Phasers and Death Stars (近未来のすごい武器や兵器)
4. Teleportation (瞬間移動)
5. Telepathy (テレパシー)
6. Psychokinesis (念力)
7. Robots (ロボット)
8. Extraterrestrials and UFOs (宇宙人、UFO)
9. Starships (宇宙船)
10. Antimatter and Anti-universes (反物質エンジンと反宇宙)

この中で、私が興味をもった項目が、2, 7, 9,10の4項目あったので、それらを取り上げてみよう. 9と10は関係しているので、一緒にあつかってみる.



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2009年03月08日

相対性理論 (内山 龍雄 訳・解説)

総得点 (15点満点) : 11 点

内訳
文章 (1-5) : 3 点, 内容 (1-5) : 4 点, 感動 (1-5) : 4 点


宇宙論の本を読んでいると、どうしても相対性理論の知識が必要になってくる. そこで、相対性理論についてちょっと勉強してみた.

今回の本は、アインシュタインの原著論文をそのまま和訳したものである. この論文は、特殊相対性理論の基になったものだ. 使用している数学も、特に難しいものではなく、途中までなら高校生程度の数学の知識でがんばれば理解できると思う. 原著論文をただ訳しただけというのは手抜きのような気もするが、解説もしっかり書いてあり、こういうのもなかなか面白いかもしれない.

特殊相対性理論を理解する上での最大のポイントは、光速度不変の原理であろう. これは、どんな座標系からみても光の速度は一定である、ということを意味している. 噛み砕いていうと、私からみた光の速度は、立ち止まっているときでも、猛スピードで進むロケットの中にいるときでも、常に一定である、ということになる.

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2009年03月06日

宇宙はわれわれの宇宙だけではなかった (佐藤 勝彦)

総得点 (15点満点) : 9 点

内訳
文章 (1-5) : 3 点, 内容 (1-5) : 3 点, 感動 (1-5) : 3 点

気がつけば、全く更新しないまま2月が過ぎてしまった. やっと仕事も一段落したので、気を取り直して3月からは少なくとも毎週更新していこうと思う.

さて、先日のことである. 科学雑誌の日経サイエンスかニュートンを見ようと思い、通勤途中にある本屋に足を運んだ. そこで科学雑誌が置いてあるコーナーに行ってみた. サイエンスに対してなぜだか風当たりが強く感じてしまう日本では、科学雑誌はいつも書店のすみに追いやられている. そこでお目当ての日経サイエンスをみつけて手に取ろうとした瞬間、ふと、隣にある雑誌をみて、愕然としてしまった. なぜ、科学とはかけ離れた雑誌"ムー"が、よりによって日経サイエンスのとなりにあるのだ!! サイエンスに対して無知にも程がある.... orz ...

この情況はまずいと思い、また、少しでもサイエンスの面白さを世の中に広めたいと思い立ち、これからはサイエンスに関する本も多くとりあげていこうと決意した.

そこで今回は、宇宙論を紹介したこの本である. ただ、読んで見て思ったが、この本は宇宙論の最新の話題に触れているという点では悪くないのだが、サイエンスの面白さを一般の人にも伝えるという意味では、ものたりないように感じた. 以前によんだカクミチオの"パラレルワールド"の方が、圧倒的に面白かった.

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