2011年12月03日

「だるい」「疲れた」そんな人は気功なんてどう?:『開運の極意 気の極意 (千田 潤一)』


meditation
meditation / AlicePopkorn


「なんか人生に疲れた...」

ときどき、そう思うことがないだろうか。私の場合、特に今年の夏にそう感じた。やるべき仕事は山のようにあるのに、ヤル気がちっとも出ず、思ったように仕事がはかどらない。もしかしたら、夏の暑さにヤラれたのかもしれない、と思ったりもした。しかし、夏の比較的涼しい日でも、やっぱりヤル気が起きない。そんな日が1ヶ月ほど続いた。

そうはいっても私の場合はまだ良い方だ。幸い、私は今の仕事が好きだし、私生活でも愛すべき息子と妻がいて、公私ともに充実している。一方、世の中を見渡せば、もっと病んでいる人がいっぱいいる。例えば、次の項目でYESの数を数えてみて欲しい。

・カレ (カノジョ)が欲しい
・やりがいのある仕事がしたい
・自分を変えたい
・せめて自分を好きになりたい

もし、あなたがこの項目すべてにYESと答えたならば、相当に心が病んでいる状態である。一刻も早く心のケアをした方がよい。これ以上放置すると、取り返しのつかないことになりかねない。心の問題が悪化してしまうと、自分が生きていることに価値が見出せず、ますます自分を追い込んでしまう。そうならないためにも、何かしらの手を打つ必要があるだろう。

心のケアの仕方にはいくつかの方法がある。主要な方法としては次の3つがあげられる。

1. 自己啓発関係の本を読む
2. カウンセラーに相談する
3. 神秘的な力を利用する

この中で3番目の「神秘的な力を利用する方法」を説いたのが本書である。以下に詳しくみてみよう。

なお、本書は三楽舎編集部の寺門様より献本いただきました。どうもありがとうございます。


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2011年05月28日

大切なひとのためにできること がんと闘った家族の物語 (清宮 礼子)

原発事故を機に、子どもを持つ親は放射能汚染を気にしているのではなかろうか(少なくとも私はそうである)。私が集めた情報によれば、定量的な問題もあるものの、大雑把にいって放射線を浴びすぎるとガンになる確率が上がる、というのは確からしい。では、原発事故以前で、そもそも日本人がガンで亡くなる確率はどの程度あったのだろうか。

厚生労働省の報告によれば(人口動態統計の年間推計における、死亡数と悪性新生物(つまりガン)との割合)、

日本人の三人に一人がガンで亡くなる

のだそうだ。

3人に1人とすると、個人差があるにせよ、父親、母親、子どもの三人家族の中で1人はガンで亡くなる確率となる。これを私に当てはめてみると、自分か妻か息子がガンで亡くなることを意味している。そう考えると、ガンという病気が急に身近になってくる。今後、日本でこの確率がどの程度にまでなるかは分からないものの、家族のことを想うと今後もガンという病気を避けては通れないだろう。

もしあなたが、専業主婦の妻とカワイイ娘に囲まれた夫っだたとして、ある日突然、末期の肺ガンだと申告されたら、どうするだろうか。そのとき、カワイイ娘は自分のコトをどう想うだろうか。そんなのはドラマや小説によくあるフィクションだと一蹴することもできる。しかし、日本人の三人に1人がガンで亡くなるという話を聞くと、現実に起きても不思議ではない。そんな不幸が、本書の著者である清宮礼子氏の身に起きた。

以下に本書の詳細について紹介してみる。なお、本書はレビュープラス様より献本いただきました。どうもありがとうございます。


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2011年02月26日

デジタルネイティブの時代 (木下 晃伸)

今から半年前...

「おと〜さ〜ん、トイストーリ、みた〜い」

「チョット待っててね。まずは、iPad の電源を入れて、えーと、あ、これだ。はい、どうぞ。」

「チャラーラ♪ チャラーラ♪ チャラララララーン♪…」

そこには、iPadのアプリを愉しむ息子(3歳)がいた。


あれから半年後の現在…。

「おと〜さ〜ん、iPad どこ?」

「そこの戸棚の中に入ってるよ」

ダッダッダッダッダ、

「ここ?」

ガサゴソ、ガタッ、ゴゴゴゴ。

「あった。」

ダッダッダッダッダ、ゴトン。

「カチャ、…、ジャンジャン♪ ジャカジャカジャンジャン♪、ピロ、…、ピロ、…、ブーーーーン♪」

気がつけば、息子(3歳半)がひとりで勝手にiPad を持ち出し、自分で電源を入れて、アプリを選択し、車のゲームで遊んでいる。

そんな息子を連れて、家電量販店のノートパソコン売り場をウロついていた、ある日のことである。息子はあたりをキョロキョロ見回して、近くにあった Windows のノートパソコンに興味を持った。パソコンを使ったことのない息子が、いったいどういう行動をとるか気になってきたので、店員の冷たい視線を全く無視して(店員さんゴメンなさい)、しばらく様子を見守ってみた。

ガチャガチャガチャ。キーボードをランダムに叩き始めた。「まあ、そうだろう」そう思ってもなお放置していたら、急にモニタ画面を指で押し始めた。何度か同じところを押して、変化もない画面を不思議そうに眺めている。どうやら、iPad に慣れているせいで、モニタ画面を押せば、それが起動するのだと思っているようだ。

もうしばらく様子を見ようと、私は息子を放置してみた。息子は再度、モニタ画面を押して、半ばキレぎみに画面を叩こうとすると、店員があわてて駆けつけてきて、止めに入った。息子と私は二人で店員に怒られるも、息子は解せない様子である。われわれ大人にとって、パソコンにマウスがあるのはアタリマエの事実であるものの、息子にとってはパソコンにマウスが無いことが、アタリマエとなっているようだ。

そう、デジタルに関する我々大人の常識は、あっと言う間に古くなりつつあるのだ。このように、我々世代の常識とはことなった常識をもつような、20代以下の世代の人たちを、本書ではデジタルネイティブと呼ぶ。以下に、本書について紹介してみる。

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2011年02月19日

優しさ研究所 (高橋 幸路)

あなたならどうする?シリーズ第2弾!
〜もしもあなたが2歳10ヶ月の息子を持つ親だったら〜

イロイロなことができるようになってきた2歳10ヶ月の息子くん。動きも活発で、走り回ることが大好きです。ある日曜日の晴れた日、そんな息子くんとあなたは一緒に散歩へ出かけました。広い道を歩いていると、突然、息子くんが

「競争したい!」

といいだしました。そこで次の電柱まで「かけっこ」をすることに。

「いちについて、よーい、ドン!」

かけ声とともに二人で走り出しました。すると息子くんは何かにつまずき、転んでしまいました。そして地べたに倒れたまま、泣き出してしまいました。

さて、このとき、あなたならどうする?次の中から、もっとも「優しい」と思われる行動を選んでください。なければコメント欄にどうぞ。

1. すぐに抱き上げる
2. そのままにする
3. 早く立ちなさい、と促す
4. その他

以下に、本書の「優しさ研究所」を基に、優しさについて考えてみたい。なお、本書は著者の高橋幸路様より献本いただきました。どうもありがとうございます。

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2011年01月12日

これからの「正義」の話をしよう (マイケル・サンデル)

総得点 (15点満点) : 13 点

内訳
文章 (1-5) : 5 点, 内容 (1-5) : 3 点, 感動 (1-5) : 5 点

「アフリカの恵まれない子供達に募金をお願いしま〜す!ご協力、お願いしま〜す!」

とある日の昼下がり。三歳の息子と駅に向かっていると、向こう側から声が聞こえてきた。女子中学生と思わしき数十人が一生懸命、声を張り上げて募金を呼びかけている。長いこと続けていたのであろう、その声も少しカレはじめている。寒い外でもコートを羽織り、息を白くしながらもガンバっている。

それをみて、自分の心の中から天使の叫びが聞こえてくる。

一生懸命な若い学生の前を平然と過ぎ去る大人に、自分はなりたくない。まだコトをよく理解できないであろう息子にも、困っている人を助ける自分の姿を日頃から見せてあげたい。そして、募金箱をもつ彼女達にも伝えたい。日本にも困っている人を見ると助けてくれる大人がいるんだよ、と。たとえ、ちょっと下心がありそうだとしても…。

「これでアフリカの子供たちも幸せになれるといいな」なんて思いながら財布に手を伸ばそうとした。そのとき、ふと、以前に読んだフォーリン・アフェアーズ・リポートのある衝撃的な記事を思い出す(書評記事にはかいてないが、この号にある )。その記事にはこうあった。

アフリカを先へと進めなくしている大きな要因は援助そのものだ。資金援助によって政治腐敗を助長し、その結果、アフリカは植民地支配から脱して長い時間が経っているのに、経済的に進歩するどころか、後退している。("なぜ援助では貧困を緩和できないのか"より)

多少文脈は違うが、意味としてはこのようなものである。つまり、この寄付金によって、アフリカを救うどころか、むしろますます窮地に追い込んでしまう可能性があるのだ。

さて、このときあなたならどうする??

1. 何もせず、そのまま通り過ぎる。
2. 募金をする。
3. 援助が貧困を助長することを女学生に伝える。
4. その他 (なにかあればコメント欄へどうぞ)


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2010年05月22日

現代語訳 論語と算盤 渋沢栄一 (守屋淳=訳)

総得点 (15点満点) : 13 点

内訳
文章 (1-5) : 4 点, 内容 (1-5) : 4 点, 感動 (1-5) : 5 点

以前に「論語」に帰ろうを読んで、著者の守屋氏と、そこにでてきた渋沢栄一氏に興味をもち、本書を購入してみた. 渋沢氏の教えを簡単にいうと、「論語」で道徳を学びながらしっかりお金を稼ぎましょう、ということである. この考え方が私にもしっくりと来たので、本書はすんなり読めた. 多少、説教くさいところがあるものの、個人的には説教される機会が最近めっきり減ったので、あまり気にならなかった.

まず、明治維新を生きた渋沢栄一とは、いったいどういう人物だったのだろうか. 本書の言葉を引用すると、渋沢栄一は、日本の実業界、ひいては資本主義の制度を設計した人物だった。後世、「日本資本主義の父」「実業界の父」と呼ばれてノーベル平和賞の候補にもなっている。(p.8 一部改)と書かれている. 歴史に疎い私は知らなかったのだが、明治維新後の日本経済の発展にとって不可欠な人物であったようだ.

渋沢氏の教えについてビジネス的視点はみんビズ!の記事をどうぞ. ここでは、「論語」に焦点を絞って以下にまとめてみる.

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2010年05月15日

「論語」に帰ろう (守屋 淳)

総得点 (15点満点) : 15 点

内訳
文章 (1-5) : 5 点, 内容 (1-5) : 5 点, 感動 (1-5) : 5 点

私は物事を合理的に考えるタチである. そんなこともあって、日本人の中で保守的な考え方をする人と話していると、意見が合わないことが多々ある.

特に私にとって理解できないのが、世の中お金じゃない!といっている人ほど、お金に困っている点である. 私からみたらどうでもよいと思うガラクタを捨てれずにいて、その結果、家がモノであふれかえり、生活に支障をきたす. そこで"家を片づけるために"といって、なぜかプレハブのような物置(結構値段が高い)を買って、お金がないと騒ぐ. さらに、せっかく買った物置もあっという間に満杯になり、またすぐに家がモノであふれかえる. そして家の中の風通しが悪くなって湿気も増え、電気代や修繕費が不必要にかさむ. 結果として、またお金がない!と騒ぐ. そりゃ、そんなんじゃお金はなくなるはな、と正論をいうと、"誰のおかげで今まで生きてこれたと思っているんだ!、世の中は金じゃねえんだ!"と訳の分からないことを言いだし、最後は感情的になって終わる. 悲しいかな、これはウチの親のことですorz.

今となっては、私も多少は大人になって、世の中、正論を言えばいいってもんじゃないことが分かってきた. とはいいつつも、ことお金に対しては、なぜ感情論で物事を言うのかが理解できないでいた. そんなとき、日経ビジネスのコラムで守屋氏(著者のホームページ)が論語と武士道の関係から、日本人に根付いた思想について述べていた. また、本書のプロローグでも、次のようなことを言っていた.

論語には、"君子は義に諭り、小人は利に諭る"という言葉があります. これをかみ砕いていうと、偉い人は高額報酬を求めるべきではない、という意味になります. これが武士のモラルとして、日本では受け入れられてきました. その結果、日本では"お金で勘定することは卑しいことだ"という風潮が今でも日本人の心に根付いています.

多少、言葉尻は違うものの、意味としてはこういう雰囲気であった. これをみたとき、心の中に今まであったモヤモヤが晴れて、何かしっくりとくるものがあった. そしてこれがきっかけで、本書の著者である守屋氏に興味をもち、本書を読んでみることにした.

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ラベル:論語 孔子
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2010年04月10日

グーグルのグリーン戦略 (新井 宏征)

R+様より献本いただきました. どうもありがとうございます.

まず、本書の中身をみてちょっとびっくりしたのが、横書きで書かれた点である. 普通、日本語の本は縦書きが基本であり、我々も本を読むときは縦書きに慣れている. そんな中、本書では英語表記が多いためか、横書きを採用していた. ブログなどのインターネット上の文章は横書きで書かれていて、私もそれを読むのには慣れている. それなのに、本だけは、読むときに横書きだとなぜか一瞬でも戸惑いを覚えてしまうからちょっと不思議だ.

さて、本書はタイトルどおり、環境保全に対する、特にクリーンエネルギーの利用に関する Google としての取り組みを述べた内容である. Google には、貧困や環境などの社会問題の解決を支援する慈善組織 Google.org がある. この Google.org による環境問題に対処する戦略は、家庭のエネルギー利用の可視化から大規模な太陽光パネルの設置、Google 社員によるCO2削減への個人的な取り組み、次世代電力網(スマートグリッド)とかなり広範囲にわたる. 本書では、Google.org の戦略の全体像を紹介することに紙面をさき、個々の内容については参考文献を引用する程度にとどめている. 多少、内容が羅列的で私にとっては読みにくいところがあったものの、本書を読んでますます Google が好きになってしまった.

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2009年11月29日

夢見る科学 (佐治 晴夫)

総得点 (15点満点) : 10 点

内訳
文章 (1-5) : 4 点, 内容 (1-5) : 3 点, 感動 (1-5) : 3 点

以前に丸善本店の4階にある松丸本舗を訪れたときに本書を購入した. 著者の佐治 晴夫氏はおそらに はては あるの? (amazonに飛びます) という児童向け絵本を書いている. この絵本では、宇宙論についての科学的な知見を子供にでも分かるように簡単に説明している内容である. なかなか興味深い絵本であったことから、本書の著者が佐治氏であることを知って思わず買ってしまった.

本書の内容は、文理融合を目指した短編随筆集である. ひとつひとつの短編はすべて2ページ程度に収まっている. 話題は短編ごとに全く異なるものの、全体を通してみると、天文をベースに、クラシック音楽と仏教の思想を織り交ぜたテーマを扱う. 本書では科学の専門知識はほとんど必要なく、どちらかというと文学的で情緒的な内容になっているように感じた.全体的にゆっくりとしたテンポで話が展開されるため、ゆったりとのんびり本を読みたいときに本書はよい. 1つの項目が短いので、ほんのちょっと時間が空いたときに適当なページを読むというのもよいかもしれない.

本書のところどころで、著者独自の人生観が述べられている. 著者の考え方はどちらかというと保守的なようだ. そのため、私のようなリベラル派とは意見が合わない人生観が数カ所あった. それでも読んでいると、なんとなくやさしい気持ちになれるから不思議である. そして本書が読み終わったとき、パイプオルガンが奏でるバッハが聞きたくなってくる. 漫画の名作、のだめカンタービレ (amazonに飛びます) と合わせて読むと、音楽って"音を楽しむこと"なんだなーとつくづく思ってしまう. ところで本書とは全く関係ないのだけれど、のだめカンタービレが終わってしまってなんだかさみしい.


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2009年08月02日

ウェブはバカと暇人のもの (中川 淳一郎)

総得点 (15点満点) : 11点

内訳
文章 (1-5) : 3 点, 内容 (1-5) : 4 点, 感動 (1-5) : 4 点

"日経アソシエかわらばん"で中川淳一郎氏が書いたコラム"梅田望夫氏の「残念発言」はもっともだ"およびIT media NEWSの記事"日本のWebは「残念」梅田望夫さんに聞く"をみてこの本のことを知った. 梅田氏も、この本のことを彼の書き方はフェアだなという感じはちょっとしたと評価していたので、気になってこの本を読んでみた. タイトルはかなり過激だが、よく考察された視点で書かれており、納得させられる部分もかなり多いと思った.

内容は日本のネット業界に対するネガティブな見解をまとめたもの. 梅田氏のウェブ進化論では、特にアメリカ圏のネット業界に対するポジティブな意見を述べていたが、それとはかなり対照的な内容になっている. 読んでいてなるほどと思わせるところも多く参考になった.

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2009年06月27日

ウェブ時代5つの定理 (梅田 望夫)

総得点 (15点満点) : 8 点

内訳
文章 (1-5) : 3 点, 内容 (1-5) : 3 点, 感動 (1-5) : 2 点

今回も前回に引き続き、日経アソシエの読書特集で紹介されていた本である. 以前に梅田氏の"ウェブ進化論"を読んだときは、IT関係の難しい内容を分かりやすくまとめていて大変勉強になった. 今回もそれを期待して読んでみたが、その期待とは裏腹にIT関係の最新情報にはあまり触れられておらずちょっと残念だった.

内容は、シリコンバレーにおけるアントレプレナー達の名言集を著者が解説したもの. アップルやGoogleに代表されるシリコンバレーの企業家精神を、著者の体験を踏まえつつ紹介している. タイトルでは"ウェブ時代5つの定理"となっているが、それよりは"シリコンバレーで生まれた名言集"と言われた方が私にはしっくりとくる. まあ、このタイトルじゃあまり売れないとは思うけど.

私にとっては全体的に消化不良の内容であったものの、成功した多くのベンチャー企業を間近でみてきた梅田氏なだけあって、起業の際に参考となる情報もポロリと書かれていた. 梅田氏によれば、特にITベンチャーの起業に必要な人材として
・情熱をもったリーダー
・タフな技術者
・経験豊富なビジネスパーソン(マネジメントに長けた人材)
の3人を挙げている. 要は、企業を成長させるには、世代や特技といったタイプの異なる優秀な3人が必要ということだろう.

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2009年06月21日

日本語の作文技術 (本多 勝一)

総得点 (15点満点) : 10 点

内訳
文章 (1-5) : 4 点, 内容 (1-5) : 3 点, 感動 (1-5) : 3 点

今回は、日経アソシエ読書特集の"伝わる文章を書く"として紹介されていた本である. ブログを運営する上でも、ちょっとはマシな文章が書けるようになりたいという想いから読んでみた.

本書は、タイトル通り、わかりやすい日本語の文章を書くためのテクニックを紹介する内容である. 一文一文に強くこだわり、悪文と比較することでわかりやすい文章とは何かを考察している. 読んでいて、著者の一文にかける情熱や日本語に対する誇りと自信が感じられる. 新聞記者や編集者といった、文章のプロフェッショナルを目指す人にはお勧めである.

この本の最大のポイントは、第3章の"修飾の順序"であろう. まとめがp.71に書かれており、その部分を引用すると、

1.節を先に、句をあとに.
2.長い修飾語ほど先に、短いほどあとに.
3.大状況・重要内容ほど先に.
4.親和度(なじみ)の強弱による配置転換.

となる. 重要度は、1と2が同等で、そのまま3・4と続く.

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2009年06月06日

英語を子どもに教えるな (市川 力)

総得点 (15点満点) : 13 点

内訳
文章 (1-5) : 4 点, 内容 (1-5) : 5 点, 感動 (1-5) : 4 点

先週の休日、家の本棚を漁っていたらこの本がでてきた. 私の嫌いな、"〜するな"といった否定形のタイトルで、ちょっと読むのをためらったのだが、妻が読んでみて面白かったといっていたので、私も読んでみた.

タイトルから受けた印象に反し、この本は論理が明確に書かれており、分かりやすくていい本だった.私のような、今後の子供の教育についていろいろと悩んでいる親には大変参考になると思う.タイトルで本の善し悪しを判断するのはよくないと反省した.

内容は、日本における教育論、特に子供の英語教育について、バイリンガルの子を例にあげながら書かれている. 日本人の親の中には、子供を小さいうちから英語に触れさせておけば簡単にバイリンガルになれ、さらに国際人として活躍できると期待している人もいるが、現実はそんな甘くはないということがこの本を読むとよくわかる.

また、日本人の多くは英語に強いコンプレックスをもっており、英語がしゃべれさえすれば日本人も国際社会で活躍できると信じている人も多い.しかし、国際社会で重要なことは、英語で日常会話を流暢にしゃべれるようになることではない. 著者は、私たちが英語を母国語とする国々の人々と決定的に不足しているのは、論理的に自分の考えを組み立て、説明する力だ。と言っている.つまり、英語で自分の意見を明確に相手に伝えることが、今後の国際社会では大切であると説く. このあたりは、なるほどと思う.

著者が、タイトルで"英語を子供に教えるな"という理由は、軽い気持ちで子供を英語と日本語の両方を使えるバイリンガルに育てようとすると、どちらの言語も中途半端になってしまう危険性を説いている.

バイリンガルはいわば言語のプロであり、バイリンガルになるには親も子供も相当の苦労と労力が必要である.以前、日経サイエンスで子供を本気でプロの音楽家に育てたいと思うなら、小さいうちからプロが使用する楽器を使わせ、親も子供も一丸となって取り組む必要がるといっていた(天才の育て方だったか?). バイリンガルもこれとよく似ていると思った.
以下詳細
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2009年05月24日

「いき」の構造 (九鬼 周造)

総得点 (15点満点) : 11 点

内訳
文章 (1-5) : 2 点, 内容 (1-5) : 4 点, 感動 (1-5) : 5 点

以前、日経アソシエの"あなたが読むべき本"を読んだとき、simpleggさんが、この本を薦めてくれた. 薄くてユニークな内容と聞いて、早速、読んでみた. simplegg さん、ありがとうございます.

はじめ、アマゾンで購入しようとしたら、在庫が無くて、中古品しかなかった. そこで、図書館で借りることにした.

まず驚いたのは、この本の分類である. 日経アソシエでは、"日本の伝統"として、この本が紹介されていた. しかし、図書館にいってみると、"芸術コーナー"にあった. そして、この本の"序"を読むと、"哲学"と書いてある. どれやねん、と思ったが、読んでみると、なるほど、どれにもあてはまるような気がする.

私が今回、手にした本は、"いきの構造"の他に、"風流に関する一考察", "情緒の系図"の計3篇が収められていた. さすがに"哲学"と言っているだけあって、何が言いたいんだかよく分からないところが多い. 特に一文だけを読むと、意味がよく理解できない場面に何度となく遭遇した.

しかし、"いきの構造"に関しては、分からないなりにも全体としていいたいことのニュアンスがなんとなく伝わってきた. それと同時に"いき"に対する著者の並々ならぬ情熱も感じられ、思わず引き込まれてしまう. "いきの構造"に関しては、著者の渾身の作品という印象をうけた.

"風流に関する一考察"については、結局よく分からないまま終わった. かろうじて読み取ったことといえば、風流とは、茶道でいうところの"わびさび"の"侘び(わび)"みたいなものということだ. しかも、"わび"と"さび"が別物だったとは... 自分の学のなさをちょっと反省...

"情緒の系図"は俳句を題材にして、人間の感情(驚、欲、恐、怒、恋、寂、嬉、悲、愛、憎)を考察している. が、俳句の本質をいまいちよく理解できていない私にはちょっと難しすぎたようだ.
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2009年04月12日

正義で地球は救えない (池田 清彦, 養老 孟司)

総得点 (15点満点) : 9 点

内訳
文章 (1-5) : 3 点, 内容 (1-5) : 3 点, 感動 (1-5) : 3 点

以前読んだ、"ほんとうの環境問題"(サイト内の記事)に引き続き、今回もケロリーヌさんが紹介してくれた本を読んでみた.

気がつくと、この本を紹介してもらってからずいぶんと日にちがたってしまった. いいわけになるが、近くの本屋でこの本を買おうとしたら、売り切れていて手に入らなかった. かといってアマゾンで買おうとすると、この本は1500円未満なので送料がかかってしまう. そこでアマゾンで他の本を一緒に買おうと思っていたら、気がつくと1ヶ月が経ってしまった. せっかく紹介してくれたのにスンマソン.

さて、前回の"ほんとうの環境問題"では、池田清彦と養老孟司が二人でブツブツ言っていたが、今回の本は池田清彦がメインで、二人の対談が最後に添えてある感じだ. 池田清彦のことを、養老孟司が"変わった人だ"というだけあって、たしかに彼の意見は偏っている. どうやら彼は、みんなの言うことに対し、なんでもかんでも反対したい性格のようだ. 大多数の意見に反感を覚える、アンチマジョリティといったところか.

確かにまともなことも言っているのだが、それ以上に気になるところもかなり多い. 例えば、"日本が人為起源CO2の排出を止めたとしても、地球温暖化防止にはまったく寄与しない"と言っておきながら、"洞爺湖サミットで警官が総動員されて、CO2もきっとむちゃくちゃたくさんでている"というようなことを言う. 彼は、そんななら洞爺湖サミットなんてやらないほうがよっぽどCO2削減に寄与するというような意味のことをいうのであるが、日本のCO2排出量なんてのは地球全球でみたら無視できるくらいでしかないので、洞爺湖サミットをやろうがやらまいが関係ないではないか.

その他にも気になる部分はあるが、いちいち、ひとつひとつつっこみしているときりがなくなってしまう. ただの感情論で話しを展開しているだけとしか思えない部分があり、そのあたりをもっと論理の筋道をしっかりと立ててくれるとよいのだけど.


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2009年03月17日

家を借りたくなったら (長谷川 高)

総得点 (15点満点) : 9 点

内訳
文章 (1-5) : 3 点, 内容 (1-5) : 3 点, 感動 (1-5) : 3 点

日経アソシエを読んでいたら、"今の住まいを見直す6冊"というタイトルで、この本のことを紹介していた. 著者自身が書評を書いていたせいもあるが、この本のことを一番面白そうに紹介されていたので買ってみた.

と思って購入した本をよくみたら、タイトルがちょっと違っていたことに気づいて、ショックを受けた. 日経アソシエで紹介していたのは、"家を買いたくなったら" で、今回私が購入したのが、"家を借りたくなったら" である. "買う"か"借りる"の違いである. やっちまったなー.

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2009年03月14日

ほんとうの環境問題 (池田 清彦, 養老 孟司)

総得点 (15点満点) : 9 点

内訳
文章 (1-5) : 3 点, 内容 (1-5) : 2 点, 感動 (1-5) : 4 点

以前、地球温暖化に関する本 地球温暖化の予測は「正しい」か? (江守 正多) の記事を書いたら、ケロリーヌさんからこの本を薦められたので、読んでみた. ブログを書くことで、こういった反応があると、大変嬉しいものである. いつも読んでくださっている方々、どうもありがとうございます.

さて、今回の本についてである. 読んでみて、衝撃を受けてしまった. 著者達のあまりにも無責任な発言と地球温暖化に関する理解不足の数々に対してである. これを読んで、これからの将来は我々の世代がしっかりとして、あの先人達が残した負の遺産を清算し、次の世代へと受け渡していかないといけないと思った.

本の内容は環境問題に関して、著者達が感じる思いを綴っている. といってもほとんどが愚痴である. まるで井戸端会議を開いて、雑談しているような印象をうけた. そう感じたのは、内容に正しい記述と間違った記述が乱立していたためだろう. 読んでいて、ついに養老孟司は気が狂ったかと心配してしまった. しかし、最後にあとがきをよんでちょっと安心した. 最後の2行を引用してみる.


そういうわけで、池田さんと二人で、ブツブツいうしかないのである. 新潮社もこんな本を出して、どういうつもりなんだろうなあ.


まあ、思ったことをブツブツといっていたら、それが本になってしまったのだから、養老孟司も気の毒なところはある. 確かに世の中には、"これからは地球高温化だ"なんて変なことをいっている市があったり、"引越しでエコ"なんてこれまたよく分からないことを平気でCMなんかに流していたりするのだから、著者達が危惧するのもうなずける. だからといって、間違った知識を世に広めるのはどうかと思う.

以下に、科学的な立場から、地球温暖化について解説してみる.


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posted by lhflux at 18:17| Comment(2) | TrackBack(1) | ノンフィクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月09日

思考の整理学 (外山滋比古)

総得点 (15点満点) : 13 点

内訳
文章 (1-5) : 4 点, 内容 (1-5) : 5 点, 感動 (1-5) : 4 点


数ヶ月前、いつものように本屋をうろついていたとき、この本が目に入った. タイトルからは、内容をイメージしにくかったが、ロジカルシンキング関連の本だろうと思って少し立ち読みしてみた. 最初の"グライダー"という節を読んだところ、これはちょっと堅いがなかなか面白そうな本だと思った. でもそのときは気軽な本が読みたかったので購入を見送った. そらから数日、本屋でこの本を何度か見つけたが、そのたびに気分が乗らずに買わないでいた. そうして、しばらくこの本のことを忘れていた.

それが先日、正月に実家に帰ろうとしたときに、暇つぶしで読む本を探していたら、この本を再度見つけた. 機が熟したと思い、今度は購入した.

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posted by lhflux at 08:53| Comment(0) | TrackBack(1) | ノンフィクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年01月02日

地球温暖化の予測は「正しい」か? (江守 正多)

総得点 (15点満点) : 13 点

内訳
文章 (1-5) : 4 点, 内容 (1-5) : 5 点, 感動 (1-5) : 4 点

最近、巷では地球温暖化が流行っている. その中には、きちんと科学的な根拠に基づいて説明されているものもあれば、ただただ、地球温暖化という言葉に便乗してめちゃくちゃな話しをしているものも多い. 特に現在出版されている書籍の多くは、後者のような地球温暖化を正しく認識していない本が目立つ. そういうこともあり、私はあまり地球温暖化に関する本を読みたいとは思っていなかった.

そんな中、ミスター温暖化との異名をもつ江守氏による、科学的な視点で書かれた地球温暖化に関する書籍が出版された. それがこの本である. 江守氏は、IPCC第4次報告書に深く関わっており、そのIPCCにも寄与した日本の地球モデル開発も手がけている. 日本における地球温暖化の第一人者といっても過言ではなかろう. ということで、文庫じゃないのでちょっとお値段が高いが、買ってみた.


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posted by lhflux at 14:59| Comment(2) | TrackBack(2) | ノンフィクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2008年11月13日

サッカー ファンタジスタの科学(浅井武)

総得点 (15点満点) : 9 点

内訳
文章 (1-5) : 3 点, 内容 (1-5) : 2 点, 感動 (1-5) : 4 点

以前、杉山茂樹の"4-2-3-1"を読んだ( http://lhflux.seesaa.net/article/107055689.html ). 彼はサッカーで勝つためには個人のずば抜けた能力よりも、チーム力の重要性を説いていた. いわば彼はアンチファンタジスタの筆頭といえる. それを読んだ数日後、私がいきつけの本屋をぶらぶらしていると、彼の本のすぐ近くでこの本"ファンタジスタの科学"を見つけた. これはもしや、杉山氏に対抗して、ファンタジスタがいかにサッカーで勝つために重要かを説いているのではないか、と期待して買ってみた.

残念ながらそうではなかった.

この本では、キックやトラップといったサッカーに関する基本動作を科学的に分析した結果が書かれている. 例えば、インサイドキックとインステップキックの違いや、ボールが曲がるメカニズム(マグナス効果で説明されている)を詳細に解説している. 当然、キックの違いを知らなくてもボールを蹴ることができるし、マグナス効果をしらなくてもカーブをかけたシュートが打てる. いってしまえばこの本に書かれている内容は、サッカーを観たりプレーしたりする上でどうでもいいことばかりである. 従って、この本をよんだからと言ってキックの精度が向上したり、中村俊輔のようなフリーキックが打てるようには絶対にならない. こんなどうでもいい内容ばかりであるが、著者達は真剣にしかも非常に熱く語っている. 特にインサイドキックのメカニズムに関する章を読むと、著者の熱気だけがムンムンと伝わってくる. そんな姿に私は思わず好感をもってしまった.


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posted by lhflux at 21:48| Comment(1) | TrackBack(0) | ノンフィクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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