2011年08月14日

ユダヤ人大富豪の幸せな金持ちになる17の秘訣 (本田 健)

「お金さえあれば、もっと遊べるのに」

「お金さえあれば、もっとモテるのに」

「お金さえあれば、アレが買えるのに」

「お金さえあれば、子どもを連れて行ってあげるのに」

「お金さえあれば、何も困らないのに」

「お金さえあれば、もっと幸せになれるのに...」

「お金さえあれば」でtwitter を検索してみると、実に多くの人が「お金さえあれば」とつぶやいている。世の中お金じゃない、だとか、お金で買えない価値がある、とはいうものの、それでもお金で苦労している人は実際に多いのも事実だし、「お金さえあれば...」と心の中でつぶやいている人も多いようだ。それになにより、お金はたくさんあったらあったで困ることなんか何もない。もし金持ちになれば、今よりももっとハッピーになれるはずだ。だったら金持ちになってやる。そう思う人もいるだろう。おそらく著者の本田氏も、そういう気持ちで金持ちになりたいと思ったのでのはないだろうか。

金持ちになろうと思ってどういう行動をとるかは、それこそ人によって千差万別であろう。中には何もしない人もいれば、宝くじを買いにいく人もいるかもしれない。そんな中、著者は金持ちを見つけ出し、その金持ちに秘訣を教わるという方法をとった。運良くユダヤ人大富豪であるゲラー氏に巡り会って、彼に弟子入りを懇願する。「自分もお金持ちになって幸せな生活をおくりたいので、是非その秘訣を教えて欲しい」とせまる著者に対し、ゲラー氏はこうアドバイスする。

幸せに成功したければ、自分らしい人生を生きることに集中して、お金のことや成功することを忘れるのが大切なんだよ(p.24)。

ユダヤ人大富豪のゲラー氏がいうには「お金持ちになりたければお金のことは忘れろ」ということらしい。お金持ちになるためには、お金のことを考える必要があると思いきや、そうではないらしい。以下に本書に書かれたあったお金持ちになる秘訣を簡単に紹介してみる。

本書は、タイトルにあるとおり、著者の本田氏が学んだお金持ちになるための秘訣を物語風に紹介する内容である。主人公である若かりしころの著者が、お金持ちになるための秘訣をちょっとずつ学びながら成長していく様子を描いている。成長といっても、実際にお金持ちになるまでの過程ではなく、お金持ちとなるための心の成長過程を描いている。秘訣としては全部で17項目あって、その一つ一つを著者の心の成長に合わせて紹介する構成になっている。難しい話もほとんどなく、200ページ程度のちょうどいい分量であるため、読みやすいように思う。人によっては感情的になってしまい、著者の意見を素直に受け入れることができない場合もあるかもしれない。しかし、基本的な考え方は「金持ち父さん貧乏父さん」の内容とも一致していて、私にとっては特に違和感なく参考になる内容であった。

本書をざっくりまとめると、お金持ちになるために必要な17項目の秘訣は全部で3つに要約できる。それらは「自分自身の心構え」「他者との関係」「お金の知識」である。

まず、3つの中で最も大切なことが「自分自身の心構え」である。「自分自身の心構え」に関連した項目は17の秘訣のうち、主に第2, 4, 10, 13, 14, 15, 16, 17の秘訣で述べられていて、これが全体の半分を占めている。それくらい重要なのだろう。冒頭で「幸せなお金持ちになりたかったら、お金のことは忘れなさい」と述べたように、幸せなお金持ちになるためには、まず自分自身の心構えをしっかりしないといけない。自分の心構えがしっかりしていないと、心がお金に支配され、お金がいくらあっても足らなくなってしまう。その秘訣を一言でいってしまえば、「好きなことをする」になる。本書では、こう書いてあった。幸せな金持ちになるための秘訣は、自分の大好きなことを仕事にすることだ(p.59)。しかし、自分の「好きなこと」と「得意なこと」とを区別できていない人が多いとゲラー氏は嘆く。

例えば、次の3つの設問のうち、YESがいくつあるだろうか。

・自分の好きな分野がいまひとつみつからない
・勉強してどうなるか考えずに、がんばっていい成績をとってきた
・自分はまだ天職にめぐり合っていない

これらの設問のうち、YESの数が多ければ多いほど、自分の「好きなこと」が分からずに、もしくは「好きなこと」と「得意なこと」とを混同しながら、日常生活をおくっている可能性が高い。そういう人こそ本書を読むと、自分自身を深く知るためのヒントが得られるかもしれない。ゲラー氏のアドバイスとしては、自分の好きなことを日常的に少しずつやることだ。小さい頃から自分が好きだったことを思い出して、それをやってみることだ(p.60)とあった。それでもイマイチ自分の「好きなこと」がみつからない人は、次の言葉が参考になるかもしれない。大好きなことに巡り会う一番の方法は、いまやっていることが何であれ、それを愛することだ(p.68)。

次に重要なことが「他者との関係」である。これについては、第3, 5, 6, 7, 11, 12の秘訣で述べられている。「他者との関係」というのは、言ってしまえばコミュニケーションスキルを鍛えることに相当する。ただし、一口にコミュニケーションスキルと言ってもいろいろあって、人を見る目、セールス、プレゼンテーション、人脈、夫婦関係と幅が広い。しかし、ポイントはどれも同じであって、本書にはこうあった。コミュニケーションの鍵は感情だ(p.111)。 つまり、相手の感情を理解したり、自分の感情をうまく相手に伝えることがコミュニケーションにおいて大切になってくるようだ。コミュニケーションスキルについてもっと詳しく知りたい人は、D・カーネギーの「人を動かす 」を参照してもらうことにして、ここでは最近私が興味をもっている「セールス」についてもう少し詳しく述べてみる。

本書には以下に示す「セールスの成功5原則」(p.107)というのがあった。

1. 絶対売ると決める
2. 信頼される人柄になる
3. イメージを描けるように話し、感情に訴える
4. 商品・サービスに完璧な知識をもつ
5. クロージング(契約)のテクニックをもつ

本書をよく読んでみると、以前に読んだ「セールス・アドバンテージ」の内容とそれほど変わらない。ただし、セールス・アドバンテージの方は内容が深く、セールス中・上級者向けとなっている。一方、本書はセールスについてかなりコンパクトにまとめてあるので、私のようなセールス初心者がまずトライしてみるときの指針にするには、上で述べた5原則くらいの方がちょうどよいのかもしれない。

最後に、三番目の重要な秘訣としてやっと登場するのが、「お金に関する知識」である。これについては、第1, 8, 9の秘訣として紹介されている。そのひとつに、お金の5原則 (p.132-133) というのがあって、1. たくさん稼ぐ、 2. 賢く使う(節約)、 3. がっちり守る、4. 投資する、5. 分かち合う、と書かれていた。ただしこれは、お金の勉強をしている人にとっては、新しい視点というよりは、むしろ基本的な原則といえる。そんな中、私が興味をもった部分がビジネスについての話である。

まず、ビジネスの基本中の基本として、次のような言葉があった。これらは、大原則といってもいいかもしれない。

・ビジネス=人がお金を払ってもいいと思うぐらい価値あるサービスやものを提供すること(p.152)
・利益=お客の喜びがお金に転換されたもの(p.157)

つまり、ビジネスにとって大切な利益というのは、お客の喜びがお金になったものである。逆にいえば、利益のあがっていないビジネスは、お客に喜びを与えていないことになる。とはいっても、ビジネスで利益をあげることはそれなりに大変で時間もかかるので、現時点で利益がないからといってあきらめるのではなく、どうしたら利益があげられるようになるか試行錯誤しながらがんばり続ける必要もあるのだろう。本書には、ビジネスで成功するための5原則が紹介されていたので、以下にメモしてみる。

ビジネス成功の5原則 (p.152-)
1. 好きなことを見つける
2. そのビジネスで成功に必要なことはすべて学ぶ
3. 小さくスタート、短期間で大きくしない
4. 儲かるシステムをつくる
5. 自分がいなくてもまわるシステムをつくる

また、本書を読んでいてちょっと驚いたのが、前回の金持ち父さんの21世紀のビジネスで紹介した「ネットワークマーケティング」について言及してあった点である。本書には、マルチレベルマーケティングビジネス(p.50-51) というコトバを使っていたものの、内容は「ネットワークマーケティング」と一緒である。本書ではそれを「個人が商品の販売網を広げて、その流通した金額に応じて収入が増えるシステム」と説明していた。ポイントとなる点は「流通した金額」であって「販売した金額」ではないところだ。ネットワークマーケティングビジネスは、その人が起こした流通の金額によって収入が決まる。必ずしも先に入ったからといって、収入を多く取れることにはならない。つまり大切なのは、「いかに多く売るか」ではなく、「いかにネットワークを築くか」という点である。どうやら、この「ネットワークマーケティング」はアメリカではかなり主流なビジネスのようで、日本でもいずれ流行るだろうとゲラー氏だけでなく、金持ち父さんも予想している。私もかなり注目している分野である。

以上、本書について簡単に紹介してきた。お金について勉強するための本としては、私は「金持ち父さん貧乏父さん (amazonへ)」をオススメする。しかし、「金持ち父さん貧乏父さん」は分量が多く、内容も本書と比べるとレベルが高い。そのため、読書初心者がお金について初めて学ぶには、本書の方が内容的にもやさしいし、分量的にも少ないのでいいかもしれない。「お金さえあれば...」と心のどこかで思っている人は、まずは本書を手にしてみてはどうだろうか。
ユダヤ人大富豪の教え
本田 健
大和書房
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------ lhfluxの評価 ------
総得点 (15点満点) : 12 点
内訳

文章 (1-5) : 4 点, 内容 (1-5) : 4 点, 感動 (1-5) : 4 点
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目次
プロローグ 衝撃的な出会いと最初の試練
第1の秘訣 社会の成り立ちを知る
第2の秘訣 自分を知り、大好きなことをやる
第3の秘訣 ものや人を見る目を養い、直感力を高める
第4の秘訣 思考と感情の力を知る
第5の秘訣 セールスの達人になる
第6の秘訣 スピーチの天才になる
第7の秘訣 人脈を使いこなす
第8の秘訣 お金の法則を学ぶ
第9の秘訣 自分のビジネスをもつ
第10の秘訣 アラジンの魔法のランプの使い方をマスターする
第11の秘訣 多くの人に気持ちよく助けてもらう
第12の秘訣 パートナーシップの力を知る
第13の秘訣 ミリオネア・メンタリティを身につける
第14の秘訣 勇気をもって決断し、情熱的に行動すること
第15の秘訣 失敗とうまくつき合う
第16の秘訣 夢を見ること
第17の秘訣 人生がもたらす、すべてを受け取る
エピローグ 最後の試練−−ビジョン・クエスト


・私は新書でよみましたが、文庫もあるみたいです。





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posted by lhflux at 16:03| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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