2011年01月19日

のぼうの城 上・下 (和田 竜)

総得点 (15点満点) : 11 点

内訳
文章 (1-5) : 3 点, 内容 (1-5) : 4 点, 感動 (1-5) : 4 点

「のび太 vs 仮面ライダー」勝つのはどっち?

のび太というのは、「ドラえもん」に登場する、あの「のび太」である。

なにをバカなことを…、そんなの言うまでもないだろう、と思うかもしれない。そう、あえて言うほどでもないのだが、勝つのは仮面ライダーである。それが1対1のタイマン勝負なら。

では、チーム戦ならどうか。

ドラえもん、ジャイアン、スネ夫、しずかちゃん率いるチームのび太。これに対するのが、歴代の仮面ライダー達が総集合した夢の共演、チーム仮面ライダーズ。

一見すると、チーム仮面ライダーズの方が、数も多いし、圧倒的に有利にみえる。しかし、ドラえもんの映画ファンなら反論したくなるかもしれない。普段はいじめられっ子でリーダーシップのカケラもみせない"のび太"。だが、映画でみるように、いざとなったときのチームのび太は、固い結束力をみせ、思いもよらない力強さを発揮する。

そんなこと言ったって、アレはただの映画でしょ。

そう思った人は、2010年のサッカー日本代表、スター軍団と呼ばれるレアルマドリード、日本のプロ野球球団のジャイアンツを思い出してほしい。弱小と言われたサムライブルーの大健闘、勝って当たり前と言われるレアルマドリードのチャンピオンリーグ予選敗退、ジャイアンツの転落。

そしてなにより、歴史がそれを証明してる。その歴史とは、映画化も決まり、2011年秋に上映予定の本書「のぼうの城」である。以下にネタバレしながら紹介してみる。


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本書は、石田三成率いる約20000の軍勢に対し、でくの坊と揶揄された成田長親、通称「のぼう様」率いる500の軍勢の対決を描いた歴史小説である。その差はなんと40倍。のぼう様の唯一の利点は、周囲を湖で取り囲まれた「浮城」の異名を持つ難攻不落の城「忍城」だ。江戸時代にかかれた「成田記」をベースにしており、多少脚色はあるかもしれないものの、歴史的には実際にあった戦である。ただ、本書を読んだ私の感想としては、文章に荒っぽさが目立ち、折角おもしろい内容に仕上がっているのにそれを小説ではうまく出し切れていないように感じてしまった。2011年秋に公開予定の映画では、どうやってこの内容の良さを引き出すか、気になるところではある。

さて、冒頭で述べたとおり、この戦はまさに「チームのび太 vs 歴代仮面ライダーズ」である。そこで本書をもとに、今一度、戦況をまとめてみよう。

歴代仮面ライダーズの面々には、総大将石田三成をはじめ、友情の男として知られる大谷吉継、豊臣政権五奉行のひとりである長束正家、武術の達人である貝塚隼人、槍士として知られた山田帯刀などなど。さらにバックには、天下統一を目前に控えた豊臣秀吉がおり、手駒にこと欠かない。まさに、スター軍団。歴代の仮面ライダー総集合である。

対する「チームのび太」こんな感じ。

のび太:成田長親(のぼう様)
ドラえもん:正木丹波
ジャイアン:柴崎和泉
スネ夫:酒巻靱負
しずかちゃん:甲斐姫


忍城を守る総大将が、のぼう様こと成田長親である。その人物像は、絵に描いたようなダメ男である。まさに、のび太そのままである。例えば農作業をやれば、どたばたと不器用に大足を上げ下げしてこの上もなく楽しげに労働するものの、踏み損ねたり踏めばへし折ったりと、結果というものを一切出さなかった(p.51)と、いうほどである。そんなのび太が大将で、はたしてチームはまとまるのだろうか。

そこに、スター軍団の攻撃がはじまる。はたしてどうなる?のび太の運命はいかに。映画のタイトルにすれば、「ドラえもん、のび太の風雲戦国記」の始まりである。続きが気になる方は、本書を読んで、楽しんでください。

最後に、本書を読もうとしている人のために簡単な地図をgoogle map で書いてみた。

一夜城として知られる石垣山城と小田原城の位置関係がこれ(神奈川県)。
nobou2.jpg

チームのび太率いる忍城の地図がこれ(埼玉県)。石田三成が水攻め用に築いたといわれる石田堤のおおよその推定位置を紫線で描いてある(本書をもとに適当に作成)。
shinobijou.jpg

参考にどうぞ。

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posted by lhflux at 19:41| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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