2010年11月06日

慧眼 問題を解決する思考(大前研一通信)

年金崩壊、財政破綻、景気低迷、高齢化社会、失業率増加、地球温暖化、中国や韓国の台頭。

近年、日本の未来を暗くする話題はあげたらきりが無い。このままではダメだと誰もが思っていても、ではいったいどうすればいいのかがワカラナイ。今の日本に求められる人材とは、いったいどんなスキルをもった人なのか。大前研一氏は次のようにいう。

今、日本の企業や国が切望しているのは、 「自分で物事を見て分析し、考え、構築でき、また新しいものを構想し、それを事業として生み出していける人材 」である。論理的な思考をもって世の中の事象を腑分けし、本質的な問題を見つけ出す。その上で本質的問題を解く解決策を立案し、責任をもって実行する。(p.18)  つまり、今後役に立つであろうスキルを一言でいってしまえば、"問題解決力"となる。

そうか、これからは問題解決力を身につければいいのか。そうと分かれば話しは早い。早速、問題解決力をトレーニングしよう・・・。 でも、ちょっと待ってください。"問題解決力"がないから"問題解決力"というスキルを身につけようと思ったのに、そもそも"問題解決力"がないから、そのスキルをいったいどうやって身につければよいかという問題が解決できない orz。

なんて堂々巡りに陥ってしまった人は、手始めに本書を読んでみるのがいいかもしれない。以下に本書について紹介してみる。なお、本書はレビュープラス様より献本いただきました。どうもありがとうございます。


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本書は、大前研一氏が学長を勤めるビジネス・ブレイクスルー大学大学院での、問題解決力を鍛えるためのトレーニング紹介に近い内容である。題材としては、イオンの葬儀ビジネス参入やトヨタの住宅事業についてなど、ごく最近の事例をテーマにしている。こういったテーマを基に、実際に自分がイオンやトヨタの社長だったら、いったいどのように事業を進めていくかを考え抜くことで問題解決力を身につけていこうとしている。

まず、テーマに沿って、自分だったらこのようにする、という計画案を作成する。頭の中でなんとんなく考えるだけではなく、人にきちんと説明するために実際に紙に書き出してみる。自分がプロの経営コンサルタントになったつもりで計画案を作成するのである。よし、これで完璧だ、と思ったら大前研一氏の計画案を見て、実際に自分の案と比べて検討する。やってみれば分かると思うが、大前研一氏の計画案は、彼が経営コンサルティング会社マッキンゼー&カンパニーに勤めていたころのエースであっただけあって格が違う。これをひたすら繰り返すことで、大前研一氏のもつ問題解決力というスキルを自分も習得できるようひたすら努力するのである。

なお、本書にはDVDも収録されていて、このDVDと本の中の文章とはほぼ同じ内容である。ただし、個人的な意見になるが、本書に関していえば本に書かれている文章を読むというよりも、DVDを観たほうが楽しめる。というのも、DVDでは大前研一氏がストレートに物事をズバっと言っているのに対し、その物言いがちょっと過激なコトバを使ったりすので、文字にしたときにさりげなくヤワラカイ表現に変更されているからである。

例えば、"国が民間からお金をパクる"という表現がでてくる。その後、"パクるというのは言葉が悪いんで寄付を頂く"というくだりがある。大前氏の場合、本音と建前とをきちんと理解したうえでの発言であるため、多少コトバが汚くなってしまう分、素直に聞けばわかりやすい。しかし、これはDVDを観ての感覚であって、それを文章にしたときにニュアンスがうまく伝わりにくくなってしまっている。人によって好みはあると思うが、私はDVDを観て勝手に大前氏への親近感が沸いた。大前氏の場合、あまりに本音をいいすぎてしまうので、政治家には向かないだろうなーと思う。敵ではなく味方にしたいタイプである。

最後に日本の政治に関する話題について。

今の菅直人首相はみんなからボロクソに言われていて、巷ではイラ菅、空き菅、ブレ菅というあだ名まであるらしい。さらに関西では、「アカン」とまで言われているそうな。こうやって人を批判するのは簡単だが、ではもしあなたが「菅直人」首相だとすれば、どういった予算削減のためのビジョンを練り上げて発表するか? 問題解決力に自身のある人は、本書に収録されている大前氏のビジョンと比較してみると面白いかもしれない。
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目次
第1章:教育・ビジネス編
第2章:経営戦略編
第3章:政治・経済編
第4章:観光編


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posted by lhflux at 11:22| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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