2010年01月16日

COURRiER Japon (クーリエ・ジャポン) 2010年2月号

レビュープラス様から献本していただきました. どうもありがとうございます.

今回、はじめて読む機会に恵まれた COURRiER Japon. ブロガーレビューコンテストを開催するなど、書評ブロガーの間では何かと噂にあがっていた雑誌である. この雑誌のタイトルにある (le) courrier はフランス語のようだ. 辞書を引いたところ、英訳すると"mail"、和訳すると"郵便、通信"と書いてあった. そこから雑誌の内容を勝手に連想してみると、世界の情報を日本に届けることを理念とした"日本通信"という言葉が浮かぶ. 疑問に感じるのは、タイトルの"COURRiER"にある"i"だけが小文字な点である. ただのオシャレなのかもしれないし、"愛"を強調したいのかもしれない.

さて本誌の内容をキャッチフレーズ風にいうと、"平和をテーマとした、世界と日本をつなぐ情報通信"となる. 今月号の主な内容は大きくわけて3つ. それらは、IT、世界情況、世界の中の日本、である.

まず1つ目は特集にある次の、ITライフ。. 今話題のツイッター、iPhone、キンドルといったキーワードや、amazon、apple、google、microsoftといった巨大IT企業に関する記事を扱う. 難易度はそれほど高くない. 本記事を読んでITに興味をもった人は Free という本を読むと、"next IT" に対する理解がさらに深まるであろう.

2つ目は世界情況である. 記事としては、戦争や紛争といった中東域における不安定な内政、東アジア諸国における政治や経済成長の課題、アフリカだけでなくアメリカにもみられる人種差別、ヨーロッパ先進国の労働環境など、世界各地で直面している中心的な問題を取り上げている. どれも日本ではあまりお目にすることのない情報であり、どこの国でも何かしらの問題を抱えている現状が伺える. 中でも、NYタイムズ記者の"タリバン拘束記"という記事は、捏造かと思わせるほどの生々しさでタリバンの様子を伝えている. 改めて、戦争のない日本は平和な国なんだなーと実感させられる.

最後の3つ目は世界の中の日本である. 主に"世界が見たNIPPON"として編集されていて、海外の記事が描く日本像を伝えている. 海外からみると日本はとても内向的で、自分たちだけでなんでも問題を解決しようとする国として写っているようである. よく言えば職人気質、悪くいえばコミュニケーション能力の低いとっつきにくい人といったところであろう. そして日本人をうまく言い当てた言葉を引用すると、個人として接するとみな礼儀正しくて教養もあるのに、群れると非理性的な行動をとる(p.87)、となる. たしかに日本人は一般的にリーダーシップをとる力が欠けていると感じるし、実際に日本の教育方針でリーダーシップが育つとも思えない. これからは職人として世界をサポートする役に徹する道を選ぶのがいいのかもしれない. まさにサムライの精神である.

以下に私が個人的に気に入った、いってしまえばどうでもよい記事を3つほど紹介してみる.

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1つ目は"サウジに来た出稼ぎ労働者がホームレスになりたがる理由(p.59)"である. インドネシアやフィリピンなどの発展途上国からサウジアラビアに出稼ぎにきた労働者が"強制送還"を希望してホームレスになっているそうだ. 運良く警察に摘発されると、自国へ戻る強制送還費用はサウジ政府が負担する. いいかえれば、タダで自国に帰ることができる. この事態をサウジ政府は問題視しているものの、ホームレスになる人があとを絶たない. その強制送還を希望する人の言い分はこうである.無料で帰る方法があるのなら、お金をかけて帰ることはないでしょう? ごもっとも. 世の中にはいろんな裏技があるんですな.

2つ目はサッカーワールドカップネタ(p.69). アフリカの話題は内戦だとか、人種差別だとか、暗い話題が多い中、ひときわ明るい記事である. これまでのW杯の歴史を振り返ると、開催国付近の地元勢の優勝する確率が高い. ヨーロッパの国が優勝するときはヨーロッパで開催されているときが多く、また、ブラジルやアルゼンチンが優勝するときはアメリカ大陸で開催されているときが多い. つまり地元有利である. そして今回は南アフリカ開催なので、下馬評ではアフリカ代表が有利となる. 実際には蓋をあけてみないと分からないものの、地元有利に変わりはないだろう. そこで日本代表が決勝トーナメントにいくには、カメルーン以外のデンマークとオランダに勝てるかどうかが鍵である. また日本の場合、アフリカや南米といった個人能力の高さが長所の国よりも、ヨーロッパのような組織力で勝負にくる国との対戦の方が相性がいい. やはりデンマーク戦とオランダ戦が見物である. ワールドカップ、楽しみだな〜.

そして3つ目がインフルエンザ吸引マスク(p.116). 普通のマスクはウイルスの進入を防ぐ目的で作られているものの、今回開発されたマスクには吸引口がついていて、逆にウイルス感染しやすくしている. 目的はインフルエンザに感染して仕事を休むため. こういうおバカな発想は結構スキなのだが、残念なことにこのマスクの開発者はまだ一度もインフルエンザに感染していないらしい. ますますもってダメダメである. そんなところもオチャメである. まあ次のイグノーベル賞候補にすらならないと思うけど.

ここで勘違いしないでほしいのは、以上みてきた私の気に入り記事はどうでもよいもので、この雑誌のなかでも細々とした扱いということだ. 本雑誌はあくまで世界平和を望む読者を想定しているだろうし、青年海外派遣に興味のあるような方が読むのに最適な雑誌であると思われる. そして、私のような平和ボケしている日本人には刺激が強すぎる可能性を考慮して、しょうもない話題のネタでうまくスパイスを効かせている. 世の中にはまだまだ多くの格差が存在しており、その現実をしっかりと直視するには本雑誌が大変役に立つ.


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posted by lhflux at 07:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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