2010年01月09日

プロフェッショナルの条件 (P. F. ドラッカー)

総得点 (15点満点) : 15 点

内訳
文章 (1-5) : 5 点, 内容 (1-5) : 5 点, 感動 (1-5) : 5 点

2010年最初のブログ更新.

いつも私のブログを読んでくださる皆様、新年あけましておめでとうございます. 今年もどうぞよろしくお願いいたします. また、私のブログを初めて訪問してくれた方、これからどうぞよろしくお願いいたします. 自由に好きなことをコメントしていってくださいませ. ただ、あまりに不適切すぎるコメントは、気づいたときに削除させていただきます. 昨年に多かった卑猥なコメントは嫌いじゃないですが、荒れ放題というのもよくない思いますのでご了承くださいませ. トラックバックもご自由にどうぞ.

さて今年の読み初め(よみぞめ:"かきぞめ"のモジり)はドラッカーの書物からである. というのも昨年末に、マネジメント-基本と原則およびもし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだらを読んで以来、ドラッカーに興味をもったからである. そこで正月休みに入る前に、いきつけの小さな図書館でドラッカーの書物を探してみた. そこで唯一おいてあったドラッカーの書物が、この"プロフェッショナルの条件"だけだった. ドラッカーマニアからみたら、"たった1冊しか置いていないとは、なんてけしからん図書館だ"と思うかもしれないが、私にとっては迷う必要がなくて逆によかった.

内容は、21世紀で主流になるであろう知識労働者にとって必要な、自己マネジメントについてである. 詳細は後で述べるが、かみ砕いていうと、これからの時代、頭を使って仕事をするにはどうすべきか、ということになるのだろう. ドラッカー風にいえば、"知識労働者は社会に貢献しなければならない. 社会に貢献するということは、きちんと成果をあげることである. 成果をあげるためには、どうすれば成果があがるかという知識が必要になる."といったところか. 以下にそのエッセンスを書いてみる.

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まず、知識とはなにか. ソクラテスや道教、禅宗では、知識とは自己認識であり、知恵にいたる道である、と説いた. 一方、プロタゴラスや儒教では、知識とは、何をいかに言うかを知ることであり、人生の道である、と説いた. なにをいっているかさっぱり分からないところがあるものの、知識と生産性の歴史をみれば、知識とはなにかがボンヤリと見えてくる.

1700年以前までは、知識は道具、行程、製品といった効用に適用されて技能を生んでいた. 技能というのは継承者だけにうけつがれる門外不出の体系であった. その結果、技能の修得には長い年月が必要であり、それを使える人はごく少数に限られていた. それが1700年以降、知識技能に適用して技術が生まれた. この技術というのは、今まで継承者が何十年もかけて修得した技能を誰でも短期間で修得できるようにしたものである. その結果、産業革命が起きて生産性が爆発的に向上した. さらにその後の1840年には、知識を今度は技術といった仕事に適用して生産性を爆発的に向上させた. これが20世紀に入ると、知識知識に適用して再び生産性を爆発的に向上させた. こうしてマネジメントが注目されるようになってきた.

このように人類は知識の適用によって生産性の向上を図ってきた. すなわち、知識とはだれでも学ぶことで修得可能な体系といえよう. そうであるならば、マネジメントは誰でも修得可能な体系であり、これを学ぶことで人はだれでも成長できる. そして21世紀は一人一人が知識労働者として、知識の活用方法を考えながら生産性の向上、いいかえれば成果をあげることが求められている.

では成果をあげるにはどうすればよいか. ドラッカー氏はもっともなことを言う. 成果をあげる方法を知ることこそが能力や知識という資源からより多くの優れた結果を生み出す唯一の手段である。(p.79) 確かにその通りで、成果をあげる方法が知りたい. まずは問題をよく理解しないといけない. その最初のステップとして考えるべきことは何か、ドラッカー氏の言葉から引用してみよう. 知識労働の生産性の向上を図る場合にまず問うべきは、「何が目的か。何を実現しようとしているか。なぜそれを行うか。」である。(p.55) もう少し具体的に言えば、どのような貢献ができるか(p.85) である. ドラッカー氏いわく、「組織の成果に影響を与える貢献は何か」を自らに問う。貢献に焦点を合わせることこそ、成果をあげる鍵である。(p.83)

これらの問いによって、自分が行うべきことを決める. 逆に言えば、行う必要のない仕事をやめる. これで成果をあげるための基盤が整う.

成果をあげるための第一歩は、行うべきことを決めることである。(中略) 優先すべきこと、集中すべきことを決めることである。そして自らの強みを生かすことである。(p.232)

ひとことで言えば、自分の強みを生かしながら行うべきことをやる、ということになる. しかし、この"行うべきこと"というのをしっかりと定めることが難しい. 先ほども述べたが、ポイントとなるのが"行う必要のない仕事をやめる"ことであろう. この辺の見極めがすんなりとできないから、成果があがらないのかもしれない. 今後、気にしてみよう.

もうひとつ、成果をあげるための気になったコメントを引用してみる.

成果をあげることは1つの習慣である。習慣的な能力の集積である。習慣になるまで、いやになるほど反復しなければならない。(p.81)

みんビズ!仲間であるゴリクン。のブログタイトルにもあるとおり、まさに"継続は力なり"である. 次は習慣をテーマにした本について読んでみよう.

ドラッカー氏の基本的な姿勢は、自分の頭で考える、ということだと思う. 彼が投げかける質問はどれも奥が深い. それでいて、本質をついている. ドラッカーの本はササッと読むよりは、ゆっくりと考えながら読むのがよいらしい. 頭を使って仕事をする必要性を感じている人や若い人に、特にお薦めの一冊であった.


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posted by lhflux at 07:23| Comment(2) | TrackBack(6) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。
『もし高校野球の女子マネージャーがドラッカーの「マネジメント」を読んだら』を読むとドラッカーに興味がわきますよね。
7つの習慣も読んでみたいと思います。
Posted by どらっくす at 2010年02月07日 22:14
どらっくす様:
コメントありがとうございます。ドラッカーは内容が多少難しいところがありますが、やはりズシリときますね. どらっくすさんのいう、"行動に目的を持つ事"がプロフェッショナルというのにはなるほどと思いました.

7つの習慣はドラッカーよりも読みやすくてお薦めです。よかったらまた感想を聞かせて下さい.
Posted by lhflux at 2010年02月08日 13:07
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