2009年09月20日

こんなに使える経済学 (大竹 文雄)

総得点 (15点満点) : 13 点

内訳
文章 (1-5) : 4 点, 内容 (1-5) : 4 点, 感動 (1-5) : 5 点

日経ビジネスのコラムで経済学的思考の雰囲気を掴むのに適した本として、飯田泰之氏が本書を薦めていた. 実際に読んでみると、経済学の知識をほとんど持ち合わせていない私のような初学者にはちょうどよい本であった.

本書で取り扱う内容は、肥満や教育など広く日常生活に関わる問題を経済学的に考えるとどのように捉えることができるかという視点を紹介している. この視点というは、自分さえよければいいという考え方ではなく、みんなが満足できる方法を模索するという切り口である.

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
人気ブログランキングへ
blogram投票ボタン
"序章"と"あとがき"に、経済に対する一般人のイメージと経済学の概念についてうまくまとめている. 著者の言葉を借りてこれらをみてみよう.

まず、"序章"では、
経済学に対する普通の人のイメージは、お金の儲け方を研究している学問だとか、株価や景気の将来予測をしている学問だというものだ。
と述べている. たしかに、私も本書を読むまではそう思っていた. しかし、経済学とは、
インセンティブ(意欲刺激)をうまく設計して、社会全体が豊かになるような仕組みを考える学問が経済学なのである。
ということになる. つまり、人は自分の興味あることに基づいて行動するので、だれも損をしないでみんなが得をするような仕組み作りを目指すのが経済学なのだそうだ.

こう聞くと、経済学は素晴らしい学問で、経済学者のいうことを聞いて仕組み作りをすればなんでもうまくいく、と私なんかはうっかり思ってしまいがちである. しかしそこは冷静になるところで、著者はこう警告する.

経済学を正確に理解したからといって、すべての人がより望ましくなるような細かい政策や制度を、経済学に基づいて一つに決めることができるということは、めったにない。

要するに、何事にも万能な政策や制度というのはほとんどない、ということである. 人々の望みは時代によっても変わるし思想によっても変わる. 経済学では、いくつかの仮定をたてるが、その仮定が常に正しいとも限らない. だからこそ学問として追究する価値があるのだろう. そして学問とは、こういった謙虚な姿勢を常に崩さずに物事を追究していく道なのだと思う.

著者の言葉を借りて経済学をまとめると、
因果関係をきちんと考えることと、人々のインセンティブを無視してはだめだということが、経済学の考え方で最も重要だ。
となる.

経済学的思考の雰囲気を掴めた、そんな気にさせる良い本であった.



にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
人気ブログランキングへ
blogram投票ボタン
posted by lhflux at 14:15| Comment(2) | TrackBack(0) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
初めまして!ブログ拝見させていただきました。
私のブログでは最強の記憶術に関する記事を掲載しています。お勉強やお仕事にきっと役立つと思いますので活用してみて下さい。ではまた遊びに来ます。
Posted by 記憶術 at 2009年09月26日 18:54
コメントどうもありがとうございます.

またどうぞ遊びにきてくださいませ. お待ちしております.
Posted by lhflux at 2009年09月26日 21:16
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は180日以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。