2009年09月09日

蒼穹の昴 3 (浅田 次郎)

いよいよ歴史が動き始め、清の崩壊が徐々に迫ってきている、そんな第3巻に突入である. 単行本では、蒼穹の昴は上下巻として売られていた. これが文庫化するときに4巻にまとめられたようだ. ここまで読んでくると、文庫本の各1巻がそれぞれ起承転結に相当するように感じる.

そこでこれまでを簡単に振り返ってみよう.

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まず、第1巻では、春児と史了の幼少時代から始まる. 白太太の予言を基に、春児は宦官、史了は官史を目指すことになる. 第2巻では、この二人の成長が描かれている. そして第3巻である. 清王朝はこれまでの平穏な時代から一気に乱世へと突入する. まさに"転"を予感させる内容である. 物語の描写も、これまでの春児と史了中心の視点から外国人による第3の視点にガラリと変わる.

本巻は、これまでの小説風の内容から歴史中心の内容へと視点を移し、世界の動向に対する清の現状が詳しく述べられている. 香港をとりまくイギリスと清との交渉も描かれており、なぜ1997年に香港が中国に返還されたのかがよく理解できた. 今から約100年も前に結ばれた条約がついこの間まで守られてきたことを想うと歴史の重さを感じずにはいられない.

基本的に第3巻は歴史の話なので感動するところがないはずだと油断していたら、最後の春児を守ろうとする宦官達のくだりで私はやられてしまった. この場面を読んでいたときは、比較的混雑した電車内であった. そこで泣いてしまったのである. 大の大人が鼻水を垂らしながら. 全くなにをしているのやら.

ここまできたら、早いとこ最終巻を読んでしまいたいところではあるのだが、蒼穹の昴が終わってしまうのもなんだか悲しいので、もう少し寄り道してからにしよう.


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posted by lhflux at 08:46| Comment(1) | TrackBack(1) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
はじめまして。

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Posted by OG at 2009年09月12日 10:42
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蒼穹の昴 4 (浅田 次郎)
Excerpt: 蒼穹の昴 最終巻は、ずいぶん前に読み終わっていたのだけれども、いろいろと調べごとがしたくてブログへのアップがかなり遅くなってしまった. 気がつけば、2010年1月2日から蒼穹の昴がNHKドラマでスター..
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