2009年06月21日

日本語の作文技術 (本多 勝一)

総得点 (15点満点) : 10 点

内訳
文章 (1-5) : 4 点, 内容 (1-5) : 3 点, 感動 (1-5) : 3 点

今回は、日経アソシエ読書特集の"伝わる文章を書く"として紹介されていた本である. ブログを運営する上でも、ちょっとはマシな文章が書けるようになりたいという想いから読んでみた.

本書は、タイトル通り、わかりやすい日本語の文章を書くためのテクニックを紹介する内容である. 一文一文に強くこだわり、悪文と比較することでわかりやすい文章とは何かを考察している. 読んでいて、著者の一文にかける情熱や日本語に対する誇りと自信が感じられる. 新聞記者や編集者といった、文章のプロフェッショナルを目指す人にはお勧めである.

この本の最大のポイントは、第3章の"修飾の順序"であろう. まとめがp.71に書かれており、その部分を引用すると、

1.節を先に、句をあとに.
2.長い修飾語ほど先に、短いほどあとに.
3.大状況・重要内容ほど先に.
4.親和度(なじみ)の強弱による配置転換.

となる. 重要度は、1と2が同等で、そのまま3・4と続く.

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
人気ブログランキングへ
blogram投票ボタン
同じ作文技術の本でもかなり赴きの異なる本として、木下是雄氏の"理科系の作文技術"がある. この本と今回読んだ本とは分かりやすい文章に対するアプローチの仕方が全く異なるので、ここでちょっと両者を比較してみる.

今回の本多氏による方法は、一文一文に磨きをかけ細部にこだわって全体を構成するという、いわばボトムアップアプローチをとっている. 一方、木下氏の場合は、細部よりも全体の内容を重視し、できるだけ簡単な言葉を使って内容をきちんと相手に伝えるという、いわばトップダウンアプローチをとっている.

これをサッカーに例えると、本多氏の方法は、個人(1つの文章)の力で状況を打破しようとするブラジルサッカー、木下氏の方法は、1対1では負けても組織力(内容)で勝負しようとするイタリアサッカーとなる. 私があまり理解できなかった俳句や格言というのは、試行錯誤して磨きあげた1つの文章でありサッカーでいう個人技を競っていると思えば、なんとなく理解できそうな気がしてきた. そういう意味でも日本の場合は本多氏の方法が主流といえるだろう. ただ、私の場合は自分が理系ということもあり、また、銘文を書く才能なんてのもないので、木下氏式のアプローチの方がよく合っている.

読んでいて気になった点は、著者が欧米に対して強い反発を感じていることである. 特にイギリスに対する嫌悪感が強いのか、"植民地型"とか"植民地的"という言葉が頻繁にでてくる. どうしてそういう表現になってしまうのかがちょっと私には分からなかった. ただ、日本語を欧米型の文法論で語るのは間違いであるという著者の主張には説得力もあり同意できる.

また、新聞記者という、いわば文章のプロとしての視点で書かれているため、素人が書く文章にもまったく容赦せず痛烈な批判が繰り広げられるている(第8章 無神経な文章). サッカーに例えると、プロチームが、素人の小学生相手にパワープレーを主体に本気で勝ちにいこうとしている、そんな印象をもった. そのため、読んでいる途中でなんだか怒られているような気分になってしまった orz. ごめんなさい...

でもこれにイチイチめげていたらブログなんてとてもじゃないけど書けないので、ここは芸人ゆってぃを見習って、気にせずにがんばることにしよう.



にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ
人気ブログランキングへ
blogram投票ボタン

posted by lhflux at 09:45| Comment(0) | TrackBack(0) | ノンフィクション | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス: [必須入力]

コメント:

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。