2010年12月18日

集団感染マーケティング (杉村 晶孝)

あやしい。

なんといってもタイトルがあやしい。

ただの"マーケティング"だけなら普通なのに、それに"集団感染"という枕詞がつくだけで、なにやらネズミ講のような詐欺まがいなニオイがしてくる。

表紙はもっとあやしい。

なぜか、ドきついピンク色を全面にだしているのだ(↓これ↓)。
1通のちょっと変わった手紙で、新規客が殺到する! 集団感染マーケティング


極めつけがオビに書かれた言葉である。

効果は新聞広告の30倍!大手企業でも実証済、衝撃のゲリラ手法を公開!!

またまたハデにやってますな、本書を読む前の私の感想がそれである。

しかし、読み終わった後の私の感想は180度ガラリと変わる。これまで自分が読んできたマーケティング関係の本は、いまいちよくワカラナイという印象があったものの、これほどにまで簡潔にマーケティングの真髄を伝授しようとする本に私ははじめて出逢った。心底、驚いた。しかも実践的である。むしろ、そんなにしゃべってしまって本当にいいんですか?とこっちが逆に心配してしまうほどである。マーケティング関係で私が求めていた本は、まさにこういう本であった。マーケティングの本質を垣間見たような気がした。なお、後で述べるように、本書は著者の杉村氏より献本いただいたのだけれども、たとえ自分で購入したとしても全く同じ感想を私は持ったと断言できる。

以下に本書の簡単な内容について紹介してみる。そして早速、本書にあったことをこのブログで実践してみる。

先ほど述べたとおり、本書は著者の杉村晶孝氏より献本いただきました。改めて御礼申し上げます。どうもありがとうございます。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ人気ブログランキングへblogram投票ボタン
続きを読む
posted by lhflux at 10:13| Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月16日

歴史魂 Vol.1 (アスキー・メディアワークス)

先月の2010年11月、尖閣諸島での中国漁船衝突ビデオ流出事件が起きた。

事件が発覚した当初は、YouTubeの投稿者名"sengoku38"の解釈について様々な憶測が飛びかった。その後、捜査に進展があって海上保安官の男性(43歳)が捕まり、「私がやりました」と自供したことで一応、事件の幕は降りた。事実としては、この海上保安官の男性(43歳)がyoutubeにビデオを流した、ということになるが、本当に単独犯なのかといったような事の真相は今のところウヤムヤなままである(詳しくはwikiをどうぞ)。

歴史もこれと似ている。

戦国時代は、織田信長が日本統一の基盤をつくり、豊臣秀吉がそれを成し遂げ、徳川家康がその後約260年も続く江戸幕府を開いた。事実としては、たったそれだけである。現在ですら、事の真相を解明するのが難しいのに、ましてや戦国時代の真相を解明することなんて今の技術ではほぼ不可能に近いと思われる。しかし、限られた資料からその当時に繰り広げられた人間ドラマを推察し、胸躍るストーリーを想像することは、歴史のひとつの魅力ともいえるのではないか。

本雑誌は、そんな人間ドラマを紐解くといった歴史の魅力のうち、主に日本史における戦国時代に焦点をあてた構成となっている。以下に、本誌で繰り広げられた石田光成の人物像と、本誌の簡単な内容について述べてみる。なお、本誌はレビュープラス様より献本いただきました。どうもありがとうございます。


にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ人気ブログランキングへblogram投票ボタン
続きを読む
posted by lhflux at 20:29| Comment(0) | TrackBack(1) | 雑誌 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月11日

食える数学 (神永 正博)

総得点 (15点満点) : 9 点

内訳
文章 (1-5) : 3 点, 内容 (1-5) : 3 点, 感動 (1-5) : 3 点

数学。

そうコトバを発するだけで、人によって様々な反応を示すから面白い。日本では特にネガティブな反応を示す人が多いように思う。中にはこう吐き捨てる人もいる。

「数学なんて、社会にでて最も役に立たない教科だ!!!」

コレに対し、数学の得意な人の反応もマチマチである。最も過激な反論としては、次のようなものがある。

「数学は高崇な学問だ。バカなヤツには理解できない。私の数学定理がはるか将来に、なんの役に立たなくていい。むしろ、私の数学が応用の奴隷に成り下がることの方が、私にはとても耐えられない。」

数学者の著者も最初はそう思っていたものの、そんな態度はよくないと思い直し、いかに数学が社会の役に立っているかを述べようとし書いたのが本書である。

ただ、本書から著者が数学を愛している気持ちは伝わってくるものの、私としては内容に物足りなさが残った。というのも、ここで紹介されている数学で、すごく役に立っていそうに感じたのが因数分解だけで、それ以外は専門的すぎて一般の人には伝わりにくいからである。私は物理系の研究者なので、数学の重要性は十分なほどに実感している。数学がないと物理のブの字も理解出来ないからだ。しかし、本書にでてきたフーリエ変換や固有値解析の重要性について、文系気質の強い自分の親や親戚が本書を読んで理解できるとはあまり思えない。工学部系の学生なら本書の読者としては適しているように思う。

以下に、因数分解が果たす役割と、中・高校生のための数学の鍛え方を紹介してみる。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ人気ブログランキングへblogram投票ボタン
続きを読む
posted by lhflux at 08:58| Comment(0) | TrackBack(0) | サイエンス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年12月04日

下流の宴 (林 真理子)

総得点 (15点満点) : 14 点

内訳
文章 (1-5) : 5 点, 内容 (1-5) : 5 点, 感動 (1-5) : 4 点

まさか自分の息子が、中卒になろうとは考えてもみなかった。中卒の息子を持った母親ならみんなそう思うであろう。中卒があたり前の、中卒の親なら話は別だろうが。

ごく普通に育てたつもりだ。塾を強制することもなかったし、ゲームを取り上げたこともない。有名教育評論家の本に書いてあることをなるほどと思い、土日だけ時間を決めてやらせるようにした。朝ご飯は必ず食べさせ、日曜日には博物館や美術展に連れていった。

しかし息子は、地団駄を踏みたくなるような子どもであった。小学校中学校になっても、意欲や好奇心というものがまるで希薄なのだ。先生から言われたとおり宿題はするが、それ以外に、自分で図鑑をめくったり、人に聞いたりすることもない。

本書の主要な登場人物である由美子の言葉である。夫、娘、息子の4人家族で、息子の翔は高校を中退し、アルバイト生活をしている。現代でどこにでもあるような、いわゆるごく普通の一般家庭ともいえる。小説では、母親である由美子の苦悩と、息子である翔の心情という、母親と息子の両方からの視点で描かれており、家庭内の問題を驚くほど上手に再現している。上で引用した部分に、なにかしら感じるものがある人にとっては、本書をおススメしたい。

にほんブログ村 本ブログ 書評・レビューへ人気ブログランキングへblogram投票ボタン
続きを読む(ネタバレ注意)
posted by lhflux at 17:43| Comment(0) | TrackBack(0) | 小説 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。