2013年03月31日

うちの子供が嘘をついたった orz:Parenting with Love and Logic (F. Cline and J. Fay), Part 2


Lie to Me / Zygia


5歳の息子がハワイの幼稚園 (Kindergarten) に通うようになってから、ウソをつくようになってきた。

友達が「ぼく、クジラみたよ」といったとき、息子は次のように応答していた。

「ぼくも見たよ。クジラがジャンプしてね。スッゲー高く飛び上がってね、地球の外にまでいってね、地球をバンって飛ばしたの。そしたら地球がドーーンと爆発してね、ドバーンってなったんだよ。アハハ。」

ウソといっても、この程度ならただの妄想と捉えることもできるので、まだマシである。微妙なのは、学校での出来事を話すときだ。先日、学校の先生から親あてに連絡があり、今日の息子の振る舞いが大変に悪かった、という報告があった。それを息子に問い合わせてみた。

私「先生から、今日は学校で全然集中できなかった、と書いてあったんだけど、どうだったの?」

息子「うーん、忘れた。」

私「そっか。学校ではいつもお昼寝の時間は寝てるの?」

息子「うーーん、ちょっとだけね。ひとねむり、してるんだよ。」

私「へー。お昼寝の時間は、友達と話したりしてるの?」

息子「ちょっとだけね。でも、友達と話してると先生に怒られるから、話しちゃだめなの。先生、声はカワイイんだけど、すごく厳しいんだよね。」

私「そっか。じゃあ今日も友達とちょっとしゃべっちゃって、先生に怒られたの?」

息子「うーん、お昼寝のときはしゃべってないかな。今日は授業中にさ、work を何すればいいか、よくわからなかったんだよね。先生に聞いても全然教えてくれないんだよ。それで友達に聞いたら先生に怒られたんだよね。」

私「ん????、
  そ、そっか。じゃあ、分からないときはどうするの?」

息子「早く work が終わった人はしゃべっていいの。だから、その人に聞けばいいんだよ。」

私「へー、そうなんだ。じゃあ、今日は早く work が終わった人としゃべって怒られたの?」

息子「違うよ。あと、work を間違えちゃいけなんだよ。間違えると先生に怒られるの。」

私「ん?????
そ、そ、そうなんだ....」

こういったやりとりを数回すると、結局、何がなんだか分からなくなる。わからないことを先生に聞くとなぜ怒られるのか、私にはさっぱり意味が分からない。さらに work を間違えただけで、なぜ先生に怒られるのだろうか。そんなことって本当にあるのだろうか。ところどころ、ウソが混じっているような気がしないでもないが、実際の授業の様子がわからないから、なんともいえない。息子はすべて本当のことを言っているのかもしれないし、そうじゃないかもしれない。また、あまり詰問してしまうと、ヘソを曲げて何もしゃべらなくなってしまう。

子供のウソや、学校での出来事に対して、親はどのように対応すればよいのだろうか。前回の Love and Logic, Part I に引き続き、今回は実践編を以下に詳しくみていこう。気になる方は、続きをどうぞ。

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2013年02月04日

息子が学校でやらかした件:Parenting with Love and Logic (F. Cline and J. Fay), Part 1


scream and shout / mdanys


「子育て」、それは親にとって最大の喜びであるとともに、最大の試練でもある。

5歳の息子がハワイの小学校 (といっても学年は幼稚園クラスに相当) に通い始めて、しばらくしたある日のこと。いつものように息子を迎えにいくと、友達の女の子の様子がちょっとおかしい。

「私は彼にすごく失望したわよ。」

どうやら、そんな感じのことを彼女はつぶやいていた。しかしそう言われても、こちらは状況がよく飲み込めない。いったい息子は何をしたんだろうと思いながら先生に挨拶をすると、先生が急に話しだした。

先生:「今日、あなたの息子さんが突然、小学校の壁にオシッコをしだしたのよ。」

私:「ふーーん。んっ!???。えっ!!???」

先生:「そうなのよ。壁にオシッコしたのよ。私ももうショックで。普段はいい子なのだけれどね。今まで子供をみてきて私もこんなこと初めてだから。ベラベラベラベラ・・・」

ただでさえ英語力が乏しいのに、それに加えて自分の想像を超えた話をされると、状況の把握が大変に困難である。とはいえ、どうやらうちの息子は小学校の壁にオシッコをしたらしい。なにをどう考えても、普通の状況ではなさそうだ。なんちゅうこっちゃ。壁に小便とは!!!すぐに息子を呼びつけて怒鳴りつけたくなる衝動にかられる。となりで話を一緒に聞いていた妻は、すでに取り乱し始めている。私も動揺しつつも、それでもなんとか冷静になるよう努め、やっとのおもいで次の言葉を絞りだす。

私:「わ、わかりました。私も彼とよく話してみます。」

先生:「そうですか。それは助かるワ。よろしくね。ベラベラベラベラ・・・」

その後、息子に様子を聞くも、「うーん、忘れた」とか、「覚えてない」といったツレナイ返事しか返ってこない。それでも、絶対に怒らないと約束して、粘り強くせまると息子がようやくしゃべりだした。

息子:「うーん、なんか先生のいっていることがよく分からなかったんだよねぇ。僕がトイレにいっていい?って聞いたら、ダメって言われたような気がしたんだよねぇ。それで壁にオシッコしたの。」

私:「へー。んっ!!!?????」

それを聞いた私はますますパニックである。まあ、ハワイに来てそれほど時間が経っていないのだから、英語が分からないのはしょうがない。それは認める。でも、「トイレにいっていい?」と聞いて「ダメ」という先生なんて本当にいるのだろうか。しかも相手はまだ5歳の子供である。そんなバカな。それでも百歩ゆずって仮に「ダメ」と言われたとして、それでなんで壁にオシッコする発想になるのだろうか。ちょっと理解に苦しむ。そもそも先生からはそんな説明がなかった。ひょっとして息子がウソをついているのだろうか。慣れない環境で息子の心が壊れそうになっているのだろうか。それとも自分が何か重大なミスをおかしているのだろうか。怒らないと約束したものの、なんともしがたい衝動にかられる。うーーん、こんなとき、どうする?どうする、オレ???



しかし、今にして思えば、こんなのはまだまだ序の口である。というのも、5歳児だから「壁に小便」程度ですんだものの、これが10代になると、ドラッグ、性交、犯罪、殺人と話はもっと深刻になる。本書の著者は、小さな子供をもつ親に、次のように警告する。

もし、お店売り場で5歳児をうまく扱うことができなければ、その子が15歳になったときにどうなるか想像してみてみよう。15歳にもなれば、性的な衝動も覚えるし、車の運転免許も取ろうとする(アメリカは16歳から免許がとれる)。そう聞いて不安を覚える人は多いはずだ。
(Many of us have felt queasy after a thought such as this: If I can't handle a five-year-old in a grocery store, what am I going to do with a fifteen-year-old who seems to have an enormous understanding of sex and is counting the days until he gets a driver's license?)


たしかに、5歳児を今のうちからうまく扱うことができなければ、この先、ドラッグ、性交、犯罪といった、さらに手におえない問題が次々と襲いかかってくるだろう。しかも年齢があがるにつれて、その深刻度も増していく。なんとか5歳児のうちに手をうたねば。とはいえ、「壁に小便」をした5歳の息子をどう扱うべきだろうか。その答えを本書に求めてみる。以下、続きをどうぞ。なお、本書がかなり充実していたので、記事を2回に分けて紹介してみる。
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2013年01月05日

「で、何が言いたいの?」と上司に怒られたったwwwww:応用が利くビジネス文章力の鍛え方(栖原雅)


writer's block - crushed and crumpled paper on notepad / photosteve101


上司:「ところで lhflux 君、今度、クラウドコンピュータの利用について役員を交えて会議をやるから、来月末までに企画書を書いてきてくれないか。」

lhflux:「あ、はい。クラウドコンピュータの利用についての企画書ですね。わかりました。作成して、来月末にメールで送ります。」

上司:「よろしく頼むよ。」

そう上司に言われた新人の lhflux 君、初めて企画書を作成することになる。よし、はりきってやるぞ!と奮い立つも、ここでふと思う。

「クラウドコンピュータの利用ってなんだかアイマイだなぁ。でも役員も来るんだし、がんばって作成するか...。とはいえ、みんなはクラウドコンピュータがナンなのか知っているのだろうか?うーん、そこからして怪しいなぁ。まずはこのクラウドコンピュータについて詳しく紹介しておこう。そして次は、それをどう利用するか。アイデアを3つくらい考えないと...。」

そんなこんなで、いよいよ締め切り前日の夜。何度か徹夜して、企画書をほぼ書き上げた。

「ふー。なんとかここまで書いたぞ。全部で200ページ弱か。フフフ。初めてにしては、我ながら、なかなかの上出来。これが役員の目に止まり、オイラの評価もストップ高となり、若手のエースなんて言われたら困っちゃうなぁ。グフフ。あ、そうだ。もうひとつ、良いアイデアが浮かんだ。朝までまだ時間がある。よし、これも企画書に入れておこう...」

栄養ドリンクも手伝って、締め切り日までに、なんとか企画書を完成させることができた。早速、上司宛に次のようなメールを書いた。

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件名:企画書

上司様

先日、承りました企画書を作成しましたので、メールに添付して送ります。

lhflux
-----------------

「これでよし。送信ボタンをポチッとな。ふー。終わった終わった。この2ヶ月間、企画書を作成することに全神経を注いだから大変だったなぁ。まあ、これだけガンバッたんだから上司も満足してくれるだろう。なんたって10回も徹夜したんだから。ふー、なんか急に疲れがでてきたなぁ。今夜はゆっくり休むとするか。」

と思うも、すぐに上司から呼び出しがかかる。「あ、もしかして、今回の企画書について褒められちゃう?」そう妄想しながら上司の部屋のドアを開け、中に入る。

lhflux 「失礼しまーす」

上司 「おう、lhflux 君か。企画書の作成、お疲れ。で、これは何の企画書?」

lhflux 「えっ!? ....。先月に上司に頼まれたヤツですが。例の、クラウドコンピュータについてですけど。」

上司「ん?あぁ、アレかぁ。そういえば頼んでいたなぁ。で、この企画書で何が言いたいの?」

lhflux 「えェっ!!!!!!!!」

予想外の展開に言葉を失う lhflux 君。なんとか冷静さを取り戻し、企画書を読んだんですか?と詰め寄るも全く相手にしてもらえない lhflux 君。あんなにがんばって書いたのに、何度も徹夜をして書いたのに、しかも上司に頼まれて書いたのに、これはいったい何かの罰なんだろうか...。そんなこんなで身も心もズタボロになってしまった lhflux 君に対して、本書は次のように現実を突きつける。

残酷なようですが、読み手にとっては、あなたの「疲労度」や「費やした時間」は、まったくどうでもいいことなのです。それどころか、丸々一ヶ月かけて書いた文章や、何日も徹夜をして書いた文章を、たった3秒だけ見てあとは放って置かれることもあります。不条理な状況ですが、しかし「書き手の努力」に応じて注意力を強めていくれる読み手などいないのです。読み手は「自分にとって興味のあること・必要なこと」だけを真剣に読んでくれます。それ以外は、どんなに書き手が苦労していようとも、きちんと丁寧には読んでもらえない可能性が高いのです。

こんな経験をしたことがある人、もしくは、lhflux君のようにはなりたくない人はどうしたらよいのだろうか。以下に、本書をもとにして簡単に紹介してみよう。なお、本書は著者の栖原雅様より献本いただきました。どうもありがとうございます。

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2012年08月01日

アメリカで投資生活、はじめの一歩:A Beginner's Guide to Investing: How to Grow Your Money the Smart and Easy Way (Ivy Bytes)


Growing Free Money on Flowers / epSos.de


ハワイへと移住してきて数ヶ月が過ぎた。生活環境も整ってきて、気持ちもだいぶ落ち着いてきたので、日本のときのように、ハワイでも株式投資をしようと思い始める。しかし、アメリカで株主となるまでの道のりは私にとって遠く険しい。

まずはじめに遭遇する障害が、英語の壁である。辞書があるとはいえ、とある株式会社の財務諸表をみると、分からない単語がずらりと並び、さすがに滅入ってしまう。さらに表記方法が日本と微妙に違っているところもイヤらしい。みたい情報がどこにかかれているか、すぐには見つけられない。誰かに相談しようにも、私の周りで株式投資をやっている人がそもそもいない。仮に相談相手がみつかったとしても、英語での日常会話がままならない状態では、どうしようもないだろう。言葉の壁は思ったよりも大きい。

次に気付く障害が、日本とアメリカのシステムの違いである。例えば Google や Apple の株主になりたいと思ったとしても、始めにいくら必要なのかがわからない。日本では「単元株」というのがあって、株価が 100円だったとしても、単元株が1000株であるなら、はじめに10万円が必要である。しかし、インターネットで Google や Apple の株価を調べてみても、単元株という表記がそもそも見当たらない。おまけに、どこで株式を購入すればよいのかすらわからない。税金の仕組みもよくわからず、そもそも自分のような外国人が簡単に株主になれるのかどうかも分からない。挙げ句の果てに、ハワイとアメリカ本土との間には6時間の時差があるため、朝起きると、すでに株式市場が始まっている。これにサマータイムが加わってくる(ハワイにはサマータイムがない)のだから、なんだか笑えてくる。

そして、最後の障害が情報ソースである。Yahoo や Google を使えば、株価やチャート程度はすぐに手に入る。しかし、チャートに書かれた数字の単位が不明だったり、チャートとともに書かれた情報のどこに配当金やPERといった指標があるのかも、すぐには分からない。財務諸表の解読も、かなりシンドイ。日本なら、会社四季報や日経新聞、その他経済雑誌等、通勤途中のキヨスクやコンビニ、近くの書店で入手できる。一方、ハワイにいると、書店の数も少ないし、そもそもどの雑誌をみればよいかも分からず、右往左往して終わってしまう。アマゾンで本や雑誌を注文したとしても、アメリカ本土ではないため、時間も送料もかかってしまう、なんとも悲しい状況である。

そんな状況に立ち向かうべく、手に取ったのが本書である。洋書なら、アメリカの情報を入手できるし、さらに英語の勉強にもなる、まさに一石二鳥だ。ついでに Kindle で電子書籍を購入すれば、ハワイにいても送料を気にしなくてすむし、それに紙媒体と比べてずっと安い。それになにより、iPadで読むことが可能だ (無料のKindle アプリがある)。ということで、本書を基にアメリカで株主となるまでの道のりを以下に簡単に紹介してみよう。


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2012年07月21日

我輩はノマドである:21世紀の歴史 (ジャック・アタリ)


I am a nomad / Meg Stewart


以前はものすごく大変だった引越しが、最近になって急にラクになった。

今からおよそ10年前、北海道の大学院へと進学するために関東から札幌へと引っ越した。そのときは、私もまだ独身で、一人分の荷物がだいたいダンボール10箱程度+家電だったと記憶している。あれから10年ほど経過した現在、ハワイへと旅立つためにまとめた荷物が、親子3人でダンボール10箱以下である(ハワイでは家具付きの賃貸を借りている)。その内訳は、洋服が2箱、職場の荷物が2箱、子どもの絵本とオモチャが3箱、その他が2箱程度である。子どもの荷物がなぜか多いものの、自分たちの荷物はかなり減らすことができた。そんな荷物の削減に大変貢献したのが <ノマド・オブジェ> である。

私の場合、仕事柄、多くの教科書や参考書が必要である。10年前に札幌へ引っ越したときも、ダンボール箱の1/3程度が教科書や参考書の類いであった。大学院にいる間にさらに教科書や参考書の類いが増え、それに加え学術論文のコピーも大量に増えていった。その結果、学位を取得して札幌を離れるときには、教科書や書類関係の荷物がダンボール10箱程度にまで増えていた。私一人でこれだけの荷物である。妻の分も合わせると大変なことになる。しかも国内ならまだしも、海外にこれだけの荷物を運ぶとなると、ダンボール1箱で1万円はかかってしまうため、すべて合わせると恐ろしい値段になってしまう。現在は、論文がほぼPDF化されているため、論文のコピーを持ち歩くことは無くなった。しかし、教科書や参考書はまだまだ電子化されておらず、移動のときは大変かさばってしまう。

そんな大量の荷物を仕分けするため、我が家では「自炊」を決行した。「自炊」とは、簡単にいうと本や教科書を裁断して 電子化することをさす。はじめて教科書を裁断しようと決意し、カッターを手に背表紙を切り落とそうとしたときは、何度となくためらった。神聖なる教科書に果たしてメスをいれてよいのだろうか...。そんな想いが頭をよぎった。とはいえ引っ越しのたびに大金をはたいて郵送したり、荷物の整理というあの面倒な作業をくり返すかと思うと、ここでためらってはいられない。断腸の想いで背表紙にメスを入れ、裁断機で一気に教科書をバラバラにする。それと同時に自分の中で、なにかがバラバラと崩れ去る。そして、バラバラになった教科書を「ScanSnap」へと流し込み、PDFとして保存する。その後、Acrobat を用い「clean scan」オプションでOCR (文字認識)処理を施し、iPad で快適にみれるようPDFファイルを保存する。あとは、そのPDFファイルを iPad の「i文庫」へと送り込めば、今まで本棚を埋め尽くしていた教科書たちが自分の iPad の中でいきいきと蘇る。その結果、これからは iPad さえ持ち歩けば、何十冊もの教科書に瞬時にアクセスできるようになり、引っ越しもグッと楽になったのだ。

こういったポータブルなデバイスのことを本書では<ノマド・オブジェ>と呼ぶらしい。<ノマド・オブジェ>が普及してくると、我々の生活スタイルはどのように変化していくのだろうか。過去の歴史を振り返ることで21世紀の歴史がある程度予想できるとジャック・アタリ氏はいう。以下に簡単に紹介してみよう。


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2012年02月19日

「ただちに影響はない」という警告:金融危機後の世界 (ジャック・アタリ)


Injured Piggy Bank WIth Crutches / kenteegardin


リーマンショックに端を発した金融危機。そのあおりもあってか、気がつけば日本では国債の大量発行に伴う債務超過危機に見舞われている。さらに追い打ちをかけるように震災が起き、現在は原発による放射線危機も加わった。そんな、日本国民にはもう耳慣れた言葉となりつつある"危機"に対する政府の反応はいたってシンプルである。

「ただちに影響はない」

日本に限らず、"危機"に対する各国政府の反応はどこの国でもたいして変わらないようだ。本書によれば、金融危機が起きたあとの様子を次のように語っていた。

誰もが、投資から貯蓄に回帰し、さらなるリスクを負うことは拒否し、自己防衛に走った。銀行間の取引は停止した。
 政府が「すべては順調である」と宣言するのは、決まって、このタイミングである。大規模な惨事が迫っていると感じた市民のほうが、まったく正常である(p.33)。


逆にいえば、政府が「すべては順調である」とか「ただちに影響はない」といったときは本当に危険なのだろう。そんな政府の予言どおり、日本では未だに経済回復の兆しが一向に見えてこない。この不景気はいったいいつまで続くのだろうか。長引く不況に対して我々はどういう行動をとるべきなのだろうか。ジャック・アタリ氏の言葉から考えてみよう。


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2012年02月12日

脱税と聞いて飛んできました:マネーロンダリング入門 (橘 玲)


Money Laundering - Dollars / Images_of_Money


仕事の関係で来年度からハワイで働くことになった。

ハワイというと南国のリゾート地である。旅行で行くには素晴らしいところであるものの、仕事でいくとなると物価も高いし、文化や言語も異なり、それなりに大変なことが多い。しかも、いろいろとややこしい問題がでてくる。中でも特に面倒なのが税金である。

私の場合、少なくともハワイへ1年以上滞在する予定で、給料はドルで支払われる。そうなると、日本の税制では「非居住者」扱いとなるようだ。「非居住者」となれば、基本的には日本に税金を支払わなくてよくなる (日本で所得があれば、その分は日本に税金を払うらしい)。そして、日本では「非居住者」になると急に証券会社から嫌われる。というのも、ほとんどの証券会社では税金処理が面倒なためか、「非居住者」が口座をもつことを禁止している。したがって、株や債権、投資信託といった証券を保有したならば、渡米する前にそれらをすべて処分しないといけない。中には非居住者の口座の維持を認めている証券会社があったものの、「売却は可能だが、購入はできない」と言われてしまった。

なぜ「非居住者」となるだけで、こんな扱いになるのだろうか。ちょっと考えてみると、そのナゾがすぐに解ける。先ほども言ったように、「非居住者」は日本へ税金を払わなくてよい。逆にいえば、日本で税金を払いたくなければ非居住者となればよいのだ。とはいえ私の場合はハワイへいくため、アメリカへ税金を払う義務が生じる。アメリカの税制はかなり厳格なようで、税金の徴収には時効というものが存在しないらしい。そのため、脱税に対しての懲罰はかなり厳しい。しかし、もし私がアメリカではなく、モナコやカリブ海の島々といった税制の安い国へと行った場合はどうなるだろうか。なんと、その場合はほとんど税金を払わなくてよくなってしまうのだ。しかも合法的に。最近では日本でもいろいろと規制を厳しくしているようだけれども、私でも思いつくくらいなのだから、昔のお金持ちがこの仕組みを使用していたとしてもなんら不思議ではない。

そんな富裕層の税金対策について、以下に本書を基にみてみよう。


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2012年02月04日

iPadで英語の発音が格段に上達する方法、しかも無料:フォニックスってなんですか? (松香 洋子)


Me talking to Ian on my phone at Kenwood House, Hampstead Heath / victoriapeckham



日本人の英語はアメリカで通じない...

誰が言ったか知らないものの、悲しいかな、私も最近になってこのことを身をもって体験した。

日本で生まれ育った私は大学院になるまで海外へ一度もいったことがなかった。それこそはじめて海外へ行ったときには、英語を話せるわけでもなく、ホテルでチェックインするだけでも大変苦労した。それが最近では仕事で何度か渡米するようになり、英語にもだいぶ慣れてきた。昔は水を買うことすら満足にできなかった私でも、最近は一人で気軽にスーパーで買い物ができるまでに成長し、何かあれば人に聞いて英語でコミュニケーションがそれなりにとれるようにもなった。日本語訛りとはいえ、それなりに英語が通じるのを体験して、「お、意外とオイラの英語でもイケルじゃん」なんて調子にのったりもした。

そんなある日、仕事でコロラド州のデンバーに行ったときのことである。その日は、標高の高いデンバーを寒波が襲ってきて、零度を下回るすごく寒い日だった。仕事がある会場からちょっと離れたホテルに泊まっていた私は、会場へとむかう途中に朝食を食べようと、スターバックスへ立ち寄った。氷点下の外とは裏腹に、店内は暖かく、あまり混んでいなかった。たちこめるコーヒーの香りや店内の落ち着いた雰囲気を味わいながら、リラックスして列に並び順番を待つ。お客も数名しかいなかったため、すぐに自分の番が回ってきた。慣れた調子で二言三言、愛想のいい店員さんと挨拶をかわす。暖かいラテが飲みたくて、店員さんに注文する。

私: I'll have a hot Latte.

注文が終わり、脇のカウンターへと向かう。外を見てみると、木枯らしが吹き寒そうにしている通行人がいた。そんな光景をみながら、暖かいラテが出てくるのを待っていた。しばらくして、私の注文した商品が出てきた。その容器をみてギョッとする。暖かいラテを頼んだつもりなのに、氷でガンガンに冷やされたアイスラテがでてきたのだ。周りを見回しても誰もおらず、どうみても自分が注文したことになっている商品であった。この寒さの中、アイスラテを飲むはめになるとは...

冷たいラテを持ちながら、席に着いて深呼吸する。冷静に今の自分が置かれた状況を分析してみる。確かなことは、自分の英語が通じていなかったことだ。私は "hot Latte" を頼んだはずなのに、でてきた商品は "cold Latte" である。ということは、私が発音した "hot" が、店員さんには "cold" と言っているように聞こえたことになる。明らかに異なるこれらの単語。いったいどうして "hot" が "cold" と聞こえてしまうのだろうか。以前に常夏のハワイで "cold Latte" を注文したら "hot Latte" が出てきたときの記憶が頭をよぎる。思わぬ屈辱を味わいながらアイスラテを飲む。身も心も冷えた私は、震える手を眺めながら頭の中でリベンジの灯をともす。I will be back.

そこで手にしたのが本書である。以下に、本書をもとに、英語の正しい発音の習得方法と、私があみ出したiPadを用いた究極の練習法を紹介してみる。



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2012年01月28日

知らないと損する黄金の羽根:『お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方 (橘 玲)』


Pluma / Feather / luisar


「経済的自由を手に入れる」

これはお金に関する私の主要なテーマになっている。経済的自由とは、「金持ち父さん貧乏父さん」 (amazonへ)で述べられていた概念で、簡単にいえば、一生働かなくても経済的に生活できていける状態である。働かずに得られる月々の収入が支出よりも上回った経済状態のことをさす。そうなってはじめて、お金に関する心配事がなくなり、経済的に自由となりえる。経済的自由を手に入れれば、自分がやりたいことだけに集中できるし、将来、年金がもらえるかどうかを心配することもない。そんな「経済的自由」を手に入れるのに必要なことはたった1つでよい。それは、現在の貯蓄額や収入の多さではなく、自分の家系や親から受け継いだ遺産でもない。必要なのは、ファイナンシャル・リテラシー、つまりお金に関する知識だけである。

とはいえ、この知識を得ることがなかなか難しい。というのも、「知識」というのはインターネットでグーグル先生に質問して返ってくるような答えではないからである。そこで返ってくるのはただの「情報」である。「知識」とは、この「情報」をいかに活用するかが問われている。このことを著者は端的にこう表現する。

「知識社会」あるいは「情報化社会」では、情報は瞬時に共有されていきます。だが、万人がそれを活用できるわけではありません。(p.7)

インターネットがこれだけ普及した現在、ほしい情報はすぐに手に入る。例えば、パナソニックの株価が知りたいと思えば、Yahoo! ファイナンスを見れば現在株価がわかるだけでなく、これまでの株価の推移をグラフで表現してくれる。財務諸表が知りたければ、MSNマネーの企業情報検索 にアクセスすると詳しい財務諸表が入手できる。だからといって、株で勝つことができるかといえば、それはなかなか難しい。これらはただの「情報」にすぎない。こういった「情報」を株で勝つためにどうやって活用するか、そこに「知識」の差がうまれる。そして、お金に関する知識を蓄えれば、お金持ちになるための近道ができると著者は次のように言う。

「知識社会」では、必要な情報を的確に入手し、それを活用する知識を有している人は、いくらでも近道ができます。そうでなければ、ひたすら回り道をするほかありません。「知識」が価値を持つとは、そういうことです。(p.7)


著者がいう知識を用いたお金持ちへの近道とは何か。以下に本書の内容のほんの一部を紹介してみよう。


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2012年01月21日

30代ビジネスマンのジレンマ:『人間学入門 人間力を高める』


Worried! / photoloni


仕事が楽しくなるのはいつごろからだろうか。

私の経験的には、毎日の仕事をそれなりに一生懸命やり続けていると、おおよそ5年もすれば仕事のコツも覚え、それと同時に仕事の醍醐味も味わえるようになってくる。そうなってくると、仕事が楽しくなる。5年間というのは、一日8時間勤務で月20日勤めれば、9600時間に相当する。約1万時間である。以前に読んだ「天才!」によれば、その道のプロとなるのに必要なおおよその時間が1万時間であると述べられていた。そう考えると、仕事を5年間続ければ楽しさも覚える、というのもそれなりに妥当な意見ではないだろうか。

そんな私を含めた今の30代は、それなりに仕事もできて、上司からは信頼され、部下からは頼られ、仕事に自信がついてくる時期かもしれない。部下の仕事ぶりを見ながら、「オレなら1週間もあれば余裕でできるのに、なんであんな仕事に2ヶ月もかかるかなぁ」なんてボヤいてみたり、できない上司から仕事を頼まれて「しょうがねぇなぁ、できるのはオレしかいないからやってやるか」なんてエラそうに思ったりすることもあるのかもしれない。そんな経験をしていると、だんだん天狗になってきて「やっぱりオレはすごい。今のオレなら何でもできる。」と増長してしまう。そんな態度を冴えない上司から指摘されようものなら「あいつは何をエラそうにオレ様に指図してくるのだ。自分では仕事ができないくせに、仕事のできるオレのことを妬んでるに違いない」なんて考えたりして、さらに高慢な態度になってしまったりする。

しかし、そんな時期もそう長くは続かない。仕事を自分一人でこなす分には問題なくても、マネジメントに関わるようになったり、人を動かす立場になってくると、途端にうまくいかなくなったりする。それに加え、今回の震災である。あれだけの災害であるから、被災者の方を助けてあげたいし、"優秀"な自分なら何か役に立てるはずだと思うこともあるだろう。けれども、ボランティア活動に行ったとしても、体力のある20代にはかなわないし、日頃のディスクワークで体が思ったように動かなくて役に立たない。さらには、自分の家族に多大なる迷惑をかけてしまい、身の回りを省みると自分の妻や子供から非難の目を向けられてしまう。それならば義援金でサポートしようと思っても、普通のサラリーマンである自分が出せる金額なんてたかが知れているし、孫正義氏のような男気のある行動には足下にも及ばない。ヘタすれば、義援金詐欺に引っかかっただけで、被災者の方々のなんの役にも立たなかったなんてこともあるだろう。その結果、仕事で得られた自信が揺らぎ、「やっぱりオレは全然ダメなんだ」なんて絶望感に浸ってしまう。

そんな自信と絶望の狭間で揺れる30代を、いったいどういう心構えですごしていけばよいのだろうか。以下に、本誌を基に先人たちの言葉から考えてみよう。なお、本書は致知出版社様から献本いただきました。どうもありがとうございます。


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